Monday, November 30, 2009

GATA4は亜鉛要求。

GATA4を作用させるには、Zn++が必要。故に、DMEM培地は、GATA4を作用させるには不適切。心筋には、ならない。


Fisherとか、Iscovとかがいいんじゃないか。
牧野論文(JCI, 1999)を見てみる。


Saturday, November 28, 2009

我が国における、さまざまな申請にかかる承認審査

 米国では先端医療(技術)開発が国家の命運を握ると考えており、基礎研究の成果を積極的に社会へ還元するべきであるというスタンス(国家戦略)をとっており、ダイナミックな「変化(チェンジ)」があるように見える。結局のところ、スタンスの違いが、医師法、薬事法下における審査に違いを生み出していると理解している。仕組みや規制を忠実に死守するという至極当然と思える行動が、ある意味、思考停止状態になっていて、新たな仕組みや規制を社会の利益に則した形で生み出す努力をしないように見える。


current GMP and institutional GMP

 医薬品製造においては、高品質の医薬品や医療用具などを供給するために「製造管理及び品質管理規則(Good Manufacturing Practice:GMP)」と呼ばれる規制が存在し、これを遵守することが義務づけられています。GMPは世界に先駆けて1962年にアメリカ合衆国で取り入れられました。その後、世界保険機構(WHO)にてWHO-GMPが作成され、加盟各国がGMPを実施するよう勧告されました。とくにアメリカ合衆国のFDAにおいては、“現状で成し得る最大限のことを実施する”という意味で「cGMP(current GMP)」と呼ばれています。

 今後わが国の大学や先端医療センターなどで行われる細胞治療や遺伝子治療をはじめとする探索的臨床試験研究(トランスレーショナル・リサーチ)では、製薬企業などにおける医薬品製造のためのGMP (Full GMP) とは異なる規制、すなわち大学などの人的余裕などを考慮したInstitutional GMP (Academic GMP) の構築が必要と思われる。Full GMPとInstitutional GMP (Academic GMP)の差異を端的に述べるなら、前者ではルール違反があれば製造中止命令が出され罰則をともなうが、後者の場合は改善するように勧告を行い、大学側はこれを受け入れてより良いシステムづくりを行えるよう指導して行こうというのが米国FDAの基本的考え方である。米国では先端医療(技術)開発が国家の命運を握ると考えており、基礎研究の成果を積極的に社会へ還元するべきであるというスタンス(国家戦略)をとっている。

(見直し委員会の議事録より抜粋)
 米国のFDAが主張していることですが、フェーズI・GMPという考え方があ
って、ステップ・ワイズ・アプローチ(step-wise approach)、要するに今、先生がおっし
ゃったように100のプロジェクトがあって、うまくいくのが1つは2つぐらいしかない。
そういう段階でのレギュレーションと、それから一般的な治療法としてなった場合のレギ
ュレーションとが同じレベルであっていいのかどうかということは良く考える必要があり
ます。アメリカではフェーズI・GMPというステップ・ワイズ・アプローチですね。そ
ういうふうな考え方をとっているわけです。これは私どもが以前にinstitutional
GMP(iGMP)と呼んでいた考え方とほぼ同じコンセプトです。すなわち、このフェーズI、例
えば5人ぐらいの患者さんでやるというレベルと、それからこのオレンジのところはおそ
らく何百人から何万人、もっと多い人数に多分対応するのだろうと思うのですが、その中
間的な例えばここを50人とか100人ぐらいのところは共同研究というか、幾つかの施設が
一緒になって行わないと、日本の場合(日本だけではありませんが)なかなか難しいだろ
うと思います。


Tuesday, November 24, 2009

複能性---はじめて知った日本語---

多能性 pluripotent
複能性 multipotent
単能性 unipotent or progenitor(意味は違う) あんまり使わないのがmonopotent(1/100以下程度)。

誘導万能性幹細胞(iPS細胞)ーーー誘導多能性幹細胞


ヒト人工多能性幹細胞
ヒト誘導多能性幹細胞


Monday, November 23, 2009

Human iPS cells generated in NCCHD

1. Bubba

2. Seargent

3. Chew

4. Bones

5. Princess

6. Freckles

7. Eight ball

8. Orion

9. Full stop

10. Snip

11. Dotcom

12. Marbles

13. Sunspot

14. Nickels

15. Hotdog

16. Fetch

17. Cinders

18. Lollipop

19. Scout

20. Domino

21. Gobstopper

22. Squeaky

23. Buttons

24. Cotton ball

25. Tic

26. Tac

27. Toe

28. Junior

29. Jake

30. Speckles

31. Ears

32. Bob

33. Alameda

34. Nipper

35. Oddball

36. Tippy

37. Jersey

38. Twister

39. Badger

40. Skipper (国立国際医療センター)

41. Snowball

42. Ellipses

43. Pepper

44. Pinwheel

45. Jimmies

46. Buddy

47. Stripes

48. Ralph

49. Nugget

50. Fang

51. Windy

52. Chester

53. Smoky

54. Chief

55. Soho

56. Drifter

57. Rufus

58. Peeve

59. Moose

60. Cosmo

61. Grinder

62. Gideon

63. Snicker

64. Chance

65. Squirrel

66. Tug

67. Badges

68. Blunder

69. Little dipper

70. zephyr

71. Chase

72. Bongo

73. Soccer

74. Sparky

75. Wags

76. Smudge

77. Bootsie

78. Bogey

79. Otto

80. Hydrant

81. Ashes

82. Typhoon

83. Snake eyes

84. Whirlwind

85. Bluster

86. Diggity

87. Scamper

88. Toffee

89. Gumball

90. Big dipper

91. Polka

92. Chocolate chip

93. Patches

94. Dab

95. Inky

96. Rorschach

97. Splatter

98. Fisher

99. Spindle

100. Flip

101. Cue ball

102. Checkers







102 axtually appear in
the movie


オバマが就任後米国科学アカデミーで行った演説 Obama

twitterから拾った物。

sendaitribune

もう一つ関連して、オバマが就任後米国科学アカデミーで行った演説。科学の重要性強調。http://ow.ly/EHUA #shiwake3 #f_o_s



Friday, November 20, 2009

CD43 glycophorin

CD43 glycophorin is involved in invasion of leukemic cells. By Dr Taketo Yamada. The Ab he generated could be available for Tachibana.

CD43 is a Tachibana molecule.



Tuesday, November 17, 2009

ワクチンって、MDCK細胞で作るんだ。へぇー。

メスのイヌの腎臓細胞を材料に細胞株の樹立を試みました。彼らはこの試みにも成功し、その細胞株はMDBKやMDOKと同様の方法でMDCK(Madin-Darby Canine Kidney)と命名されました。

 輸入分のうち、スイスの製薬会社ノバルティス製(2回接種で1250万人分)は、細胞培養で作られたワクチンだ。孵化鶏卵の代わりに、イヌの腎臓の細胞から作り出した増殖力の強い「MDCK細胞」と呼ばれる細胞を使用する。バイオリアクター(培養器)内でMDCK細胞を増殖させ、そこにインフルエンザウイルスを混ぜてウイルスを増やす。

 その後の製造工程は鶏卵培養と同じだが、2500リットルほどの最小のバイオリアクターでも孵化鶏卵100万個に相当し、鶏卵培養とは比較にならないほど生産効率は高い。MDCK細胞は液体窒素で冷凍保存できるので、孵化鶏卵と違って必要量の調達が容易だ。効き目は鶏卵培養と変わらず、卵アレルギーの人にも投与できる利点もある。

 欧州各国では毎年冬に流行する季節性インフルエンザに対し、2年前から細胞培養で製造されたワクチンを使っている。日本もワクチンメーカーのひとつの財団法人・阪大微生物病研究会(大阪府吹田市)が4年後に細胞培養でワクチンの量産を始める計画を立てている。

 安全性についてはMDCK細胞を投与した実験動物の体内でMDCK細胞自体が形成される腫瘍(しゅよう)原性が確認されたが、ノバルティスによれば、ワクチンの製造過程でMDCK細胞は完全に除去されるため問題はない。

 毒性を弱めた病原体や病原体の一部を投与することで体に免疫をつくる。これがワクチンのメカニズムだが、新型インフルエンザの大流行に対応するには、安全性や効果とともにワクチンを早く大量に生産することが求められ、細胞培養への期待は大きい。



Monday, November 16, 2009

高校生からのインタビュー2

昨年、インタビューを受けた高校生から電話インタビューを受けました。前のブログに書いた高校の別の学生です。

質問は、簡単に言うとキャリア・パスについてです。自分が大学生の頃(24歳くらい)に聞いた質問をしてきました。

1。ポスドク時代につらかったことは? 科学のこと、ばっかり考えて、専念して、辛い。
2.今のポストで、つらいこと? 世界的な競争力に追いつけないこと(自分の問題)。
3.どうやって、助手のポストを得られたか? 2人のボスのおかげ。
4.なんで、今のポストに来たか? 「教授選に敗れたから(受動的理由)。」と「研究所で研究したかったから(能動的理由)。」
5.科学者になると決めたのはいつか? 大学生の頃だが、実際に科学専任となったのは今のポストから。
6.科学者になりたいと思ったのはなぜ? 学生時代に研究室で遊ばせてもらったから。
7.良い大学とは? 良い教員(先生)がいるところ。
8.科学者になる前にテーマは持っていないとダメか? 僕は持っていなかったが、仲間は持っていた。
9.米国と日本の違いは? 伝統。実際には、時間の使い方。
10。日本の問題は? 仕組み。人材流通の欠除。
11。日本の研究室で好きなことをさせてもらえるか? 自分はさせてもらった。
12。本当か? 本当。幸運だったかもしれない。自分はポスドクの好きにはさせない。
13。科学者はたいへんか? 今の仕組みだと科学者になるまでは、とても大変。

なんか一問一答で、結構すぐに答えられた。質問内容がステレオタイプなものであったことと、質問の仕方が上手であったためか。


肝・間葉系幹細胞

幹細胞と肝細胞が同じ発音で説明する時にむずかしい。英語で言うしかないのか。「みき細胞」と「きも細胞」と言うべきか。

Hep2001 メチルマロン酸血症(MMA)のレシピエント肝由来の肝細胞と線維芽細胞
Hep2002 CPS1欠損症のレシピエント肝由来の肝細胞と線維芽細胞

有機酸代謝異常症(メチルマロン酸血症・プロピオン酸血症)、尿素サイクル異常症(CPS1,OTC欠損症)

CDK4、Cyclin D1、hTERT

ムコ多糖症VII型マウス (B6/MPSVII マウス): どういう(科学的)理由で、リソソーム病に対して生体肝移植が行われないのであろうか。骨髄移植に比較すると(肝細胞移植は)細胞数の問題があるだろう。

MMA: What is methylmalonic acidemia?

Methylmalonic acidemia is an inherited disorder in which the body is unable to process certain proteins and fats (lipids) properly. The effects of methylmalonic acidemia, which usually appear in early infancy, vary from mild to life-threatening. Affected infants experience vomiting, dehydration, weak muscle tone (hypotonia), excessive tiredness (lethargy), and failure to gain weight and grow at the expected rate (failure to thrive). Long-term complications can include feeding problems, intellectual disability, chronic kidney disease, and inflammation of the pancreas (pancreatitis). Without treatment, this disorder can lead to coma and death in some cases.
How common is methylmalonic acidemia?

This condition occurs in an estimated 1 in 50,000 to 100,000 people.
What genes are related to methylmalonic acidemia?

Mutations in the MMAA, MMAB, and MUT genes cause methylmalonic acidemia.


CPSID: What is carbamoyl phosphate synthetase I deficiency?

Carbamoyl phosphate synthetase I deficiency is an inherited disorder that causes ammonia to accumulate in the blood. Ammonia, which is formed when proteins are broken down in the body, is toxic if the levels become too high. The nervous system is especially sensitive to the effects of excess ammonia.

Carbamoyl phosphate synthetase I deficiency often becomes evident in the first few days of life. An infant with this condition may be lacking in energy (lethargic) or unwilling to eat, and have a poorly controlled breathing rate or body temperature. Some babies with this disorder may experience seizures or unusual body movements, or go into a coma. Complications of carbamoyl phosphate synthetase I deficiency may include developmental delay and intellectual disability.

In some affected individuals, signs and symptoms of carbamoyl phosphate synthetase I deficiency may be less severe, and may not appear until later in life.
How common is carbamoyl phosphate synthetase I deficiency?

Carbamoyl phosphate synthetase I deficiency is a rare disorder; its overall incidence is unknown. Researchers in Japan have estimated that it occurs in 1 in 800,000 newborns in that country.
What genes are related to carbamoyl phosphate synthetase I deficiency?

Mutations in the CPS1 gene cause carbamoyl phosphate synthetase I deficiency.









Sunday, November 15, 2009

premature senescenceを防ぐ薬剤って何だっけ?

ESE-3(Antonioと石川氏の論文)をsiRNAでダウンレギュレートさせれば、premature senescenceを防ぐことができるのかな。

Premature senescence Inhibitor Xeno-freeに入れる。

原英二氏のふたつの論文 (J Cell Biol, PNAS)に記載されていたかな。これを読まなくては。



ESE-3の転写調節領域の研究をしているって。SNPでの検討をしているって。子宮頸がんや乳がん、肺癌で見ているって。Mucoepidermoid cancerで見ているって。

タイトルの通りであれば、ESE-3をsiRNAでダウンレギュレートさせれば、premature senescenceを防ぐことができるのかな。もう、著者達がやっているだろうけど。そうだとすると私はpremature senescenceとreplicative senescenceを防ぐことができる二つの候補遺伝子を知っていることになる。

John WestwickもFRETシステムで、低分子化合物のスクリーニングをしていると言っていた。多くの製薬会社が興味を持っていると言っていた。MAPK とMAPKKがシグナル伝達し、空間的に近くによると光り出すという系だそうな。そんなようなシグナル伝達系を600種類をいっぺんに見るためのデバイスを持っていて、本人はCEOなんだと。



Wednesday, November 11, 2009

MY氏とTH氏おめでとう号

すばらしい論文が受理された。MY氏とTH氏に心からおめでとうをいいたい。なんといっても、クロマチン因子が分泌されるなんて。すごいぞ。びっくりだぞ。なんか、局在もちがうっていうじゃないか。着床前の胚に、こんなクロマチン分泌因子(おお造語!)があるなんて。YS氏にも教えよう。なんたって、YS氏もクロマチン分泌因子をねらっちょる。

「着床前期胚のクロマチン分泌因子」っていうのは、どうか。いや、三四会新聞では、「胚から分泌されるクロマチン因子」っていうのはどうか。もちろん、米国での仕事をリンクさせて、KOさんとauさんの仲をとりもつ因子っというどうでもいい話をくっつけて、そこにYY教授からのプレッシャー話を載っけて、世界が注目する因子で将来の生殖医療に光を当てるっていうストーリーだ。いいぞ。胚は光にゃ弱いが、今回ばかりはTHさんの仕事で光り輝くのは仕方がないとあきらめているというのは、結びの言葉でどうか。

いつもは厳しいYY氏も今回ばかりは、よくやったという顔をしていると加えてもいいんじゃないか。少しくらい大げさにいこうぜ。



MLDに対する骨髄移植に関する分かりやすい説明

http://jura.jp/leuko1/disease/leuko/ldfj/article/tokai_u.htm



Tuesday, November 10, 2009

CPCの名前

ES-CPC
SEiiiES-CPC

SEiiiES (シーズと読みます)
seeds ES (シーズ、イーエス)と読みます。

ロゴ



Monday, November 9, 2009

再生医療で供給源となる細胞の腫瘍化にかかる検証方法

キレ良くなきゃダメだ。正常細胞では全く発現せず、腫瘍細胞だと必ず発現する。例外があってはならない。行政側が気持ちよく承認できるような、標準化された方法が必要だ。デジュール標準だろうとデファクト標準と関係なし。検証方法が標準化されることは大事。


Re-Initiate Human Trials by Geron

ジェロン社のウェブサイトからコピーしました。10月30日にヒトES細胞を使用する治験 第一相を再開するとしています。


Geron and FDA Reach Agreement on Clinical Hold

Company and Regulatory Agency Define Path to Re-Initiate Human Trials for Spinal Cord Injury

MENLO PARK, Calif., October 30, 2009 - Geron Corporation (Nasdaq: GERN) today announced the company's plan to advance clinical development of its human embryonic stem cell (hESC)-based product, GRNOPC1, for the treatment of spinal cord injury. The plan is expected to enable Geron to re-initiate the Phase I clinical trial of GRNOPC1 in patients with complete thoracic spinal cord injury and to support future expansion of the trial to patients with cervical injuries.

Geron has been performing a series of preclinical studies to expand the clinical program for spinal cord injury beyond patients with complete thoracic injuries. The company's goal is to test the safety and utility of GRNOPC1 in patients with complete and incomplete (less severe) injuries in both thoracic and cervical regions.

As announced previously, in one preclinical study, a higher frequency of animals developed cysts in the injury site than had been seen in numerous foregoing preclinical studies with clinical grade GRNOPC1. These cysts are non-proliferative, confined to the injury site, smaller than the injury cavity, and were not associated with adverse effects on the animals. As part of ongoing work to optimize GRNOPC1 manufacturing and product release, the company developed new candidate markers and assays. Data from studies using the new markers, were submitted to the FDA. The IND for spinal cord injury was placed on clinical hold pending FDA review of the data.

Geron will complete a confirmatory preclinical study using GRNOPC1 that has been characterized by the new markers and assays, as agreed upon in discussions with the FDA. As part of the ongoing plan to advance clinical development to cervical patients, Geron had already initiated this preclinical study in an animal model of cervical injury.

In discussions with the company, the FDA has advised that it concurs with Geron that positive data from this study can be used to support both release of the clinical hold and expansion to cervical patients. Geron expects the data from this study to enable re-initiation of the clinical trial in the third quarter of 2010.

The company is initially developing GRNOPC1 for spinal cord injury, but is also exploring application for other neurological diseases, including multiple sclerosis, stroke and Alzheimer disease.


Sunday, November 8, 2009

ヒトES細胞やヒトiPS細胞から胎児性癌が発生したという報告はあるのか?

ヒトのiPSで、実際に奇形腫ではない胎児性癌(Embryonal Carcinoma)、ないしは奇形腫からがんが発生したということは報告がございますでしょうか。ご存じの方はいらっしゃいますか。

○S参考人 いや、私は知りません。
○N委員 ないです。


ヒトES細胞を用いた臨床研究

ヒトES細胞を用いた臨床研究は、先の話なのでしょうが、規制といった観点からは、早期に用意していただけると助かる。

ES細胞を用いる臨床研究に関する倫理的問題についてです。現在、文部科学省ライセンス課生命倫理安全対策室で、研究に対してヒトES指針が既にあります。臨床研究に対してどのような倫理的な問題があるかということに関しての議論が必要だということで理解しております。安全性と有用性の必要性との平衡点という考え方があるのであれば、倫理性と有用性の平衡点というものが存在するのかどうか。もし存在するのであれば、いまの指針の中で、どの程度(規制を)削れるのかということを、具体的に考えるべきではないのかなと思います。臨床研究であれば、規制が不必要である部分もあるのではないかということも考えております。文部科学省の指針に基づくのは当然としても、同一である必要はないのかなと思っております。最終的には似たような指針になるかもしれませんが、しっかり考えて結論を早期に出さなくてはいけない(と意見します)。


Saturday, November 7, 2009

ムコ多糖症患者に対して骨髄移植は行われるのに生体肝移植は行われないのか。

骨髄移植は行われるのに、ムコ多糖症患者に生体肝移植や骨髄間質細胞の移植はない。なんでなんだろうかと班会議で質問した。

ムコ多糖症は、全身疾患であり、肝移植だけでは治療されないという答えだが、納得できない。(移植された)肝臓から、酵素は産生されないのであろうか?もし、移植された肝臓細胞から酵素が産生されて、効果があるのであれば、骨髄移植と肝移植のどちらがいいかはリスクとベネフィットを考慮したものになる(と私は意見する)。

教えて、専門家の方々。学位を最近取ったYF氏に質問しよう。そうしよう。


国立成育医療センターにおける肝移植成績 Experience of Pediatric Living-Donor Liver Transplantation in National Center for Child Health and Development
【目的】肝移植プログラム開始から2年が経過した国立成育医療センターにおける肝移植医療の成績を報告する.【対象と方法】国立成育医療センターにおいて 2005年11月から2008年2月までに肝移植を行った48名の小児症例について,手術成績,感染症,拒絶反応等について検討した.【結果】対象疾患は胆道閉鎖症(41.6%)・代謝性肝疾患(29.2%)・劇症肝炎(18.8%)であった.ドナーの平均手術時間5時間31分,出血281mlであった. レシピエントの平均手術時間9時間46分で出血139ml/kgであった.免疫抑制療法はtacrolimusとステロイドの2剤併用療法で,急性拒絶反応を22.4%に認めた.患者・グラフト生存率90.7%であった.【結論】経過観察期間は短いが,小児肝移植は末期肝疾患患者にとって安全な医療であると考えられる.

Purpose: We reviewed our initial experience of pediatric living-donor liver transplantation (LDLT) in National Center for Child Health and Development and report the results herein. Subjects and methods: We have done 48 cases of LDLT during November 2005 through February 2008 in National Center for Child Health and Development. Variables including surgical/infectious/immunological outcome were reviewed. Results: The indication for liver transplantation was biliary atresia in 41.6%, followed by metabolic liver disease (29.2%) and fulminant hepatic failure (18.8%). The mean operative time and blood loss were 5 hr 31 min, 281 ml in donors and 9 hr 46 min, 139 ml/kg in recipients. Immunosuppression consisted of tacrolimus and low-dose steroids. The graft and patient survival were 90.7%. Conclusion: Satisfactory results can be achieved in the LDLT program in National Center for Child Health and Development. Long-term observation may be necessary to collect sufficient data for the establishment of the treatment modality.





以下に以前のブログを再掲する。

骨髄移植は、先天性代謝異常症候群に対し有効と考えられるが、ドナー細胞の生着、GVHDの問題が残る。先天性代謝異常症候群に対する造血幹細胞移植の結果を、東海大学の加藤俊一教授がまとめました。その報告は、極めて重要な意義があると考えています。先天性代謝異常症候群の患者に対しては、疾病により、骨髄移植、酵素補充療法、肝移植等の治療が行われていると理解しております。

 報告の一部です。



 患者141例について、その臨床的特徴、移植方法、移植結果、治療効果を検討した。

 移植の対象となった疾患としてはムコ多糖症が最も多く(72例)、全体の半数を占めていた。次いで副腎白質ジストロフィー(ALD)が38例であった。男女比では男性が113例、女性が28例で圧倒的に男性が多かった。

 初回移植のドナーは74例が血縁者(同胞63例、父親5例、母親6例)、67例で非血縁者であり、108例でHLAが一致していた。移植細胞源は113例で骨髄、1例は末梢血幹細胞、1例で骨髄+末梢血幹細胞、22例で臍帯血であった。

 99例(70.2%)では初回移植でドナー由来の永続的な生着が得られ、35例(24.8%)では拒絶されていたが、15例で再移植、1例では再々移植が行われ、最終的には114例(80.9%)が生存中で、27例(19.2%)が死亡していた。 

 ドナー細胞の生着が得られた上での生存(無イベント生存)に有意に有利に相関していた因子としては移植細胞源としての骨髄、同胞ドナー、HLA適合、非照射前処置(ブスルファン主体の前処置)などであったが、多変量解析では移植細胞源が骨髄であるか臍帯血であるかのみが有意な因子となっていた。







間葉系幹細胞を用いた先天性代謝異常症候群の患者に対する治療報告を転載するが、造血幹細胞に比較し、間葉系幹細胞は傾向として治療となるべき酵素の産生が少ないと思っている。間葉系細胞を用いる際には、(疾病にもよるが)遺伝子導入が必要となると考えている (Gene Ther. 2004, 11:1475)。

Allogeneic mesenchymal stem cell infusion for treatment of metachromatic leukodystrophy (MLD) and Hurler syndrome (MPS-IH).

Division of Hematology/Oncology, Department of Medicine at Case Western Reserve University and University Hospitals of Cleveland, Cleveland, OH 44106, USA.

Patients with Hurler syndrome (mucopolysaccharidosis type-IH) and metachromatic leukodystrophy (MLD) develop significant skeletal and neurologic defects that limit their survival. Transplantation of allogeneic hematopoietic stem cells results in partial correction of the clinical manifestations. We postulated that some of these defects may be corrected by infusion of allogeneic, multipotential, bone marrow-derived mesenchymal stem cells (MSC). Patients with Hurler syndrome (n = 5) or MLD (n = 6) who previously underwent successful bone marrow transplantation from an HLA-identical sibling were infused with 2-10 x 10(6)/kg MSCs, isolated and expanded from a bone marrow aspirate of the original donor. There was no infusion-related toxicity. In most recipients culture-purified MSCs at 2 days, 30-60 days and 6-24 months after MSC infusion remained of host type. In two patients the bone marrow-derived MSCs contained 0.4 and 2% donor MSCs by FISH 60 days after MSC infusion. In four patients with MLD there were significant improvements in nerve conduction velocities after MSC infusion. The bone mineral density was either maintained or slightly improved in all patients. There was no clinically apparent change in patients' overall health, mental and physical development after MSC infusion. We conclude that donor allogeneic MSC infusion is safe and may be associated with reversal of disease pathophysiology in some tissues. The role of MSCs in the management of Hurler syndrome and MLD should be further evaluated.


先天性代謝異常症  10検体
自己免疫性肝炎   3検体
劇症肝炎      5検体
特発性門脈圧亢進症 


Friday, November 6, 2009

高校生からのインタビュー

昨年もあった海城高校の学生からのインタビュー。

今年の質問。
 学位をとった研究は? (間葉系幹細胞と骨髄間質細胞。今と同じです)
 ポスドク時代のお仕事は?(よくポスドクっていう言葉を知っているな)
 ポスドク時代の給料は? (そんなに多くないです)
 ポスドク時代で苦しかったことは? (最初から苦しかったことは?という質問。苦しかったです)
 再生医療を研究していて良かったことは? (時代を感じることができます)
 再生医療研究を始めたのは? (内容的には1984年からですが、医療を意識したのは1999年)
 履歴は?今の職を得たのはどうやって?助教授になったのはどうやって?講師は?
 英語は必要ですか? (やっと高校生らしい質問。かたことの英語が共通言語)
良くわれわれの研究生活の感じを知っていてインタビューしているというのが分かりました。
 
去年も海城高校から、いらしたけど、どういう関係?
 無関係。
じゃどうやって、ここに来たの?
 東京都臨床研の方にすすめられて。
じゃ去年とは無関係なんだ。
 はい。
 じゃ偶然、去年と今年来たんだ。なんだ来年はこないんだ。残念。


Wednesday, November 4, 2009

大脳皮質ニューロンの分化と転写抑制因子RP58

岡戸氏のセミナー

大脳皮質は哺乳類でとくに発達が著しく、高次精神機能の基盤であることが推察されます。この大脳皮質を構成する興奮性ニューロンの分化に決定的な役割を持つものとして、転写抑制因子RP58を同定しました。RP58は胎生期大脳皮質にとくに強く発現し、RP58の欠損マウスは海馬および新皮質の重篤な低形成、層形成不全、視床―皮質回路形成不全を示しました。詳細な解析からRP58が神経細胞の分化、移動、成熟、生存に必須の因子であることが明らかになりました。また、子宮内穿孔法を用いて、RP58は細胞移動に関して細胞自律的に機能していることを示しました。さらにRP58が転写を抑制している下流遺伝子として神経分化促進因子Neurogenin2、分化抑制因子Id1,Id3, 幹細胞維持因子Hes5を同定し、RP58が転写抑制因子として標的遺伝子の発現の正確なタイミングを制御することが神経分化に必須であることが示唆されました。

RP58 is exprssed in CP cortical plate and SVZ subventricular zone.

RP58 -/- causes 海馬の形成不全。mSorLA, 層形成不全 サブプレート
Pax6-positive +tive リン酸化ヒストンで染める。Hes5, Tailless

NeuroD promotes RP58, Neurogenin2 promotes RP58, RP58 repress Ngn2.


KoiN氏の教え

Eとiが共通で、Pでないもの。なーんだ?変化したものを意味している。
iとParentalで共通で、Eでないもの。なーんだ?変化しないものを意味している(残っているもの)。


Sunday, November 1, 2009

余計なお世話

ヘビはトカゲに近い動物。間違いなくその祖先は足を持っていた。ならば、再生医療で足を生やす。


Hox---Pax, Otx, Dlx, Tbx



家畜の豚 (医学研究用動物) in 朝日新聞 2009年10月30日

マイクロミニピッグ 富士マイクラ(静岡県富士宮市) 18 kg 以下

東京医科歯科の関矢准教授も使用。

in 朝日新聞 2009年10月30日


YK氏の教え

At AM, MG and a-SG (granular pattern) was detected. MD and L was not detected. Cultured AM without any Tx.

C2C12 expresses MG, a-SG (homogeneous pattern), L at the cytoplasm, and MD at the nucleus.

5-azaC tx AM