Sunday, December 26, 2010

宇田川謹二町長

1947年(昭和22年)4月 第一回町長選挙が実施され、宇田川謹二氏が当選

昭和三十四年の本州製紙事件では、宇田川謹二町長が岡島多三郎とともに先頭に立ち問題の解決を目指した。昭和四十年代まで、浦安の首長になれる者は漁協の幹部に限られていた。その理由は、町長としての報酬は無いに等しく、他に生活費を稼げない者はなれなかった。だから、たいていの場合、町長には網元がなった。

昭和26年4月1日 第3代宇田川謹二消防団長就任。

キティ台風による浦安の住宅の被害は全・半壊合わせて三百九十戸。全戸数三千二百四十戸のうち被害をまぬがれたのはわずか三百二十戸にすぎない。昭和二十四年九月一日未明、電話線が寸断され道路も水没し、外部との連絡はとれなくなってしまっていた。やむなく宇田川謹次町長は、風雨のおさまるのを待って、町職員に徒歩で千葉県庁まで救援要請に行くように命じる。

衆議院会議録情報 第006回国会 厚生委員会 第5号
台風による被害者に対し救済の陳情書(千葉県 東葛飾郡浦安町宇田川謹二外六名)(第二二九 号)を本委員会に送付された。

街の歩みとともに「広報うらやす」 第1号発行から60周年2009年10月7日 60周年を迎えた「広報うらやす」  浦安市の広報紙「広報うらやす」が第一号の発行から六十周年を迎えた。第一号は敗戦から四年後の一九四九年九月、浦安町時代に「浦安町報」として約三千五百部を発行した。当時の宇田川謹二町長は「オープン政治が最も民主的である」と寄せている。  


発表方法

発表方法
 1.何を伝えたいのかを最初に言う。ずっと言う。
 2.どの順番で言うのかを言う(時間軸上でも)。
 3.話すことだけではない。



お礼

I can't thank you enough. I will treat you to a glass of red wine.


博士のキャリアパス

ウェブ上の記事より

大学のポストというのは年間だいたい4000人くらいでるんですよ。博士号を取る人は年に1万2000人いる。したがって、純粋にマクロな考え方で言えば、自分が上1/3にいるという気がしないのであれば、早めに他のことを考えた方がいい。

 ポスドクは40歳前後に消えていく。「消えていく」というのは、郷里に帰って母校の事務職員になるとか、研究者としての職を捨てることを意味するが、大学とは連絡を絶ってしまう人が多い。

 最近は、年間に1万6000人(上の記事とちょっと数字が違うな)の博士が生まれ、就職する人が35%、「消えていく人」が9%といわれる。残りがポスドクとなる。彼らは予備校や塾でアルバイトをしたり、大学のなかで臨時の職につくというような生活をしている人が多い。


2年前の話

細胞治療の薬事承認がどんなふうになっているかを米国調査に2008年3月3日のひな祭りの日にワシントンDCにあるFDA(米国医薬品食品機構)に行った。その政府使節団の名ばかり団長の私と一緒に山本雄二氏が参加していた。話が長くなってはいけないので、簡単に言うと山本雄二氏はハーバード大学のMBAを取得していて、そのクラスにはビジネスのなんたるかを教える偉いポーター教授がいて、その教え子の中にこの酵素製剤を開発したJohn Crowley氏がいた。「ザ キュア」の主人公に当たる。2人の子どもがいずれもポンペ病に罹患して、その酵素製剤を開発しようとした人だ。

 ハーバード大学のMBAを取得するためのクラスというのは、どんなところなのだろうか。クラス内でのつながりだけでなく、先輩・後輩のつながりも強固な感じがする。John Crowley氏がいた大学の同じ釜の飯を食った人物がいる。現在、Life Technologies co. のCEOをしているGreg Lucier氏である。年収9億円、ストックオプション100億円というのがこの人物を端的にあらわすかもしれないと思う数字である。僕より若く精悍な顔立ちで、「私の研究室に何しに来たのですか?」という、ある意味、失礼な質問にも「ヒトES細胞が臨床応用されるときには、我が社と一緒に進めさせてくれ。」と言った。そして、「サンディエゴに来て、一緒にランチを食べよう。ジョン・リードも誘おう。」と続けた。


オンコロジストの話

オンコロジストの話。その昔、福井県の村でお医者さんをしていたとき。NHKにお医者さんを放映した。夕日をバックに歩く医師が映された。そのとき、土日にすることとは、町に行って米、野菜の買い出しだと答えたら、放映の次の日、家の前にたくさんの米や野菜が山積みになったとさ。 

これもオンコロジストの話。過疎の村に赴任直後の3日間に自殺やら孤独死やらで、たいへんだったとのこと。また、山で木こりが脳出血か脳梗塞になったとのこと。絶対に動かすなと指示をしたら、木に宙づりになったまま、ほっとかれたとのこと。

これは、肝臓の専門家の話。今や肝癌は治癒する病気。ラジオ波がいいらしい。肝硬変になって肝癌になっても、次から次へのたたいていくらしい。肺がんや膵がんはそんな訳にもいかず、予後が今でも悪い。

マンダリンホテル・シグニチャー フランス料理。景色がいい。お部屋のお値段はおいくら?とおききしたら、リーズナブルなお部屋で6万5千円だと。

食べたのは、エゾシカのお肉。おいしかった。フランス料理って、デザートがおいしいよね。さっぱりとさせる氷菓子。クリームの上にチョコが乗っていて、その上に金箔。



多能性幹細胞の奇形腫を専門家に病理診断していただく予定だ。

自分も認定病理医だが、本物の専門家たちにご診断いただく。

演題名:ヒト胚性幹細胞とヒトiPS細胞によって形成された奇形腫の組織像

演題名(英語表記):
Histological analysis of teratoma generated by human ES and iPS cells

抄録本文:
国立成育医療研究センターでは、臨床応用を念頭においたヒト胚性幹(ES)細胞を樹立した。また、手術検体(毛様体上皮、耳介軟骨、網膜、肺線維芽細胞、 羊膜、子宮内膜、月経血、動脈内皮)および遺伝病検体よりヒトiPS細胞を作製した。これらの多能性幹細胞に対し、表面糖鎖解析(Genes Cells, 2011)、エピゲノム解析(PLoS One, 2010)を行ってきた。また、体細胞を用いた遺伝病モデル動物治療(Hum Mol Genet, 2010; Circ Res, 2010)との比較することで、多能性幹細胞の可能性を追求してきた。本発表では、ヒトES 細胞及び上記由来のヒトiPS細胞を免疫不全動物の皮下、腎被膜下、精巣に移植することによって形成された奇形腫の組織学的検討を報告したい。胚細胞腫瘍 の専門家からのコメントを含めて紹介したい。


筋細胞への分化にかかる転写因子カスケード

Pax3 [Pax3/Pax7] to [MyoD, Myf5] to [Mogenin, Mrf4, MyoD] to myogenesis. [Pax3/Pax7] to Myf5 or MyoDPax3 and Pax7 are expressed in satellite cells.

Harold Weintraub博士は(生きていれば)ノーベル賞だったろうな。


PDGFRalphaが脂肪細胞へいく筋間質細胞のマーカー。ネガティブが筋細胞へ。

Nat Cell Biol News and Views PDGFRalpha (+) cells differentiate into adipocytes and CD56 (+) PDGFRalpha (-) differentiate into myocytes. Mdxマウス心臓におけるPDGFRalpha(+) cells differentiate into adipocytes.PDGFRalpha to PI3K (inhibitor: LY294002) to PI3K and MEK2 crosstalk. Imanitibによるmdxマウスの病態改善。PDGFRalpha(+) cells do not produce myocytes, and promote differentiation of satellite cells.おもしろい。



6E2

新しいヒトES細胞とiPS細胞のマーカー。SSEA-4抗原を認識する。現存の購入できる抗体より、良い。


Thursday, December 23, 2010

有名な方のブログより

衰退か乱世か、なんかそんな流れがでてくると、次は宗教になってしまって、われわれのような科学をする人間はよほどしっかり目を開けていないと、日本の世の中から消されてしまうかもしれません。


Sunday, December 12, 2010

「再生医療における“エピジェネティクス”による安全性担保」について。 国立成育医療研究センター 西野光一郎

「再生医療における“エピジェネティクス”による安全性担保」について。

国立成育医療研究センター
西野光一郎

西野「薬事指針にエピジェネティクスが記載されたと騒いでいますが、何のことなんですか?」

梅澤「薬事法上の再生医療に関する指針(案)(ガイドライン案)に、エピジェネティクスの解析が記載された。細胞のバリデーションに使えるという発想なんだ。」

西野「エピジェネティクスを研究している者ならエピジェネティクスで細胞のバリデーションが可能であるというのは常識的な感じがしますが?」

梅澤「これまでのエピジェネティクス研究の重要性が認められて、法令上に規定されたというのが重要なんだ。新たな局面を迎えている再生医療・細胞治療分野において、選択すべき重要な細胞特性指標としてエピジェネティクスに注目が集まっているということ。」

西野「つまり具体的には再生医療に使う移植細胞なんかの規格化にエピジェネティクスを使うということ?」

梅澤「そう。ドナー細胞としての有効性・安全性の担保に使えないかということ。」

西野「で、薬事指針にエピジェネティクスが記載されたと。どのように指針に組み込まれたの?」

梅澤「ここを見なさいよ!“試験的検体を用いた検討に際して、・・エピジェネティクス・・を用いた解析が有用・・”と書いてあるだろう?5個の指針(案)に合計10箇所もエピジェネティクスの記載があるんだよ。」

西野「5指針というのは?」

梅澤「体性幹細胞とiPS細胞の自己、同種とES細胞に関する指針案だ。(文献1-5)」

西野「指針の内容を読んだけど、文字も小さいし、同じような文章の繰り返しだし、難解ですね。なんかすごそうなのは分かったけど、僕みたいな基礎研究者にはメリットなさそうですね。」

梅澤「繰り返すけど、法令上に記載されたということ。この意味は大きい。エピジェネティクスを無視できなくなるんだよ。そうなると医療に限らず、畜産物や食物など人間の口に入るものとかにも影響が波及し・・・・」

西野「結果、生物学全般でエピジェネティクスを無視できなくなる、と。」

梅澤「そういうこと。」

西野「ふ~~ん。なんか最後は煙に巻かれた感がありますが、エピジェネティクスに注目が集まるのは良いことですね。」


参考文献
1. 早川堯夫、梅澤明弘、山中伸弥、他。ヒト(自己)体性幹細胞加工医薬品等の品質及び安全性の 確保に関する指針案(中間報告)、再生医療、 9(1):116-127, 2010

2. 早川堯夫、梅澤明弘、山中伸弥、他。ヒト(同種)体性幹細胞加工医薬品等の品質及び安全性の確保に関する指針案(中間報告)。 再生医療、9(1):128-138, 2010

3. 早川堯夫、梅澤明弘、山中伸弥、他。 ヒト(自己)iPS(様)細胞加工医薬品加工等の品質及び安全性の確保に関する指針案(中間報告)。 再生医療、9(1):139-151,2010

4. 早川堯夫、梅澤明弘、山中伸弥、他。 ヒト(同種)iPS(様)細胞加工医薬品加工等の品質及び安全性の確保に関する指針案(中間報告)。 再生医療、9(1):152-165, 2010.

5. 早川堯夫、梅澤明弘、山中伸弥、他。 ヒトES細胞加工医薬品等の品質及び安全性の確保に関する指針案(中間報告)、 再生医療、 9(1):166-180, 2010.


Wednesday, December 8, 2010

twitter kanshitsuより

米国に行き、再生医療に対する国プロを調査/勉強してきました。AFIRM (Armed Forced Institute for Regenerative Medicine)のプロジェクトには、驚きました。Department of Defense (防衛省?)のプロジェクトにも驚きました。そして、本命 NIH の再生医療研究がセンター化される可能性があることにも驚きました。科学研究費の行方には、皆が真剣に議論して、語ってくれたことに感謝。政治的には共和党が勝利したことによる影響が大きかった(とのこと)。

オバマ大統領は、科学研究に積極的で、その方面からの国づくりに肯定的(らしい)。国からのヒトES細胞に対する支援はマスコミにかかれている通り微妙で、裁判の行方を見守っているところ(らしい)。1勝1敗らしい。政府がヒトES研究をサポートしていることが法令的に問題らしい。

「らしい」、「らしい」と繰り返して申し訳ないのだが、英語の問題と時差で眠くて眠くて、もしかしたら間違えがあるかもしれない。立派な方々から、しっかりとした報告書が書かれるので、乞うご期待ください。




昨日、中学生の子どもが期末試験勉強をしているので、覗いてみたら、驚いた。眼球の構造と、網膜の構造を暗記しておった。お父さんは、先週の土曜日に勉強したところで、ミューラー細胞とか初めて知った。もしかしたら、暗記したのかもしれないが、初めて知った。耳の構造まで暗記しておった。

中学生の期末試験に、小児難治性疾患の遺伝形式が授業で講義されていた。驚いた。自分が母校の講義にやる内容が、中学生が教わっていた。医学部生のこの学期末試験に出題しようかと思ったが、中学生が教わっていると知り、やめる。

久しぶりの親娘の会話が試験勉強の解説。試験勉強が終わった今日からは親娘の会話はもう無し。ずっとなし。


hESC-based therapy

twitterより

cliveglover Clive Glover
by yamanyan
hESC-based therapy count: 1 in clinical trial (Geron), 1 IND approved (ACT), 2 IND filed (ACT and California Stem Cell). Progress!



Monday, December 6, 2010

カリソルブ

読売新聞に、虫歯にカリソルブということが書いてあった。そのうち、広まるんだろうか。

エナメル質(96%は無機質で残りが水と有機質でとても堅い)、象牙質(セメント質とは、歯根部象牙質外表を覆う硬組織のことで約60%が無機質、25%が有機物、15%が水からできている。無機質はヒドロキシアパタイトを主成分とし、有機質はI型コラーゲンを中心とするコラーゲンの他、プロテオグリカンや糖タンパク質が含まれている。エナメル質より柔らかいけど、やっぱり堅い)、歯髄。

歯髄再生。



Monday, November 22, 2010

共感する言葉

今ではどこでも受けられる生殖補助医療ですが、自分の子供が成長する頃、再生医療が同じように発展することを願います。


Sunday, November 7, 2010

国立成育医療研究センターにてヒトES細胞樹立。


☆ヒトのES細胞 新たに作成

 jhata様が企画し始めたES細胞プロジェクトが、三代目の所長でとうとう樹立を達成しました。機関の長のご苦労はたいへんなものです。

 jhata様を囲む会と同じ日に放映されました。



Friday, November 5, 2010

国立成育医療研究センターにて、難病克服に向けてヒトES 細胞樹立。

 本日、国立成育医療研究センターにて、ヒトES 細胞樹立に関する記者会見を開催しました。国内2施設目。計画から8年の年月が経ちました。長かった。

 ヒトES 細胞の臨床応用に向けたガイドラインもちゃくちゃくと進んでおり、今年度中には施行予定。もっとも、これから大事なのは有効性を示すこと。多くの成功体験が再生医療を推進する。

写真は、11月6日にNHKや新聞に報道されたES 細胞というお薬です。SEES という名前は、種という意味でシーズと読みます。真ん中のみっつのiは子ども病院のマークです。難病で苦しんでいる子どもたちを救うために製品化しました。八年かかってやっとできました。これからまた頑張ります。





Wednesday, October 27, 2010

過剰品質の功罪

Overquality of GCP

twitterつぶやきから。Natureの記事「中国には欧米ファーマから帰国を命じられた人が8000人、中国に戻っていると聞いています。中韓のコストは、日本の1/6程度」。感覚的にそんな数字だろうか。そうなら、中韓に行くことが肝要。



Sunday, October 24, 2010

再生医療に関する薬事指針に記載されたエピジェネティクス

 戸口田らは、間葉系幹細胞の培養過程において形質転換の初期遺伝子変化としてp16遺伝子のメチル化を指標としている。ドナー細胞における癌化モニタリングとして定量的検出システムの確立を目指す際に、どの遺伝子に注目するかは極めて意義がある。科学的な妥当性と同時に、指標として多くの研究者が理解できる科学的な報告の蓄積が求められる。そのような点でp16はがん抑制遺伝子として認知度が高く、多くのがんにおいてメチル化を生じているという報告があり、指標として適切であると考えられる。また、同時に検出感度が高い必要がある。それは、培養過程における癌化モニタリングとして、初期の変化を見るにはすくなくとも細胞1000個に一個の異常を検出できる系である必要がある。ドナー細胞の安全性にかかるバリデーションの研究は始まったばかりであり、多くの研究者が始めたばかりである。再生医療のドナー細胞の種類により指標が異なる可能性は充分に予想される。体性幹細胞のみならず、種々の前駆細胞においても異なる遺伝子が指標になる可能性がある。著者らは、爪の先から月経血までヒトの各種組織の体細胞の供給源を用意し、研究用の細胞は理研(筑波)より、医療・産業界用のものは医薬基盤研から入手可能なように寄託し、これらの遺伝子発現情報はNCBIのGEOに情報を提供した。異なる細胞で異なる指標となることは不便であるが、現実的にはありえることと予想する。さらに、universal細胞としてES細胞及びiPS細胞があるが、これらもまた体性細胞とは異なる癌化プロセスをとる可能性がある。現在、多くの遺伝子を指標として特許申請がなされており、論文として公表されるのはもう少し時間がかると予想する。また、ドナー細胞の移植を中止するだけの根拠となるメチル化の程度についても明確な基準が必要となる。指標となる遺伝子プロモーター領域を網羅的に解析して、判別式を作成し、移植するドナー細胞の腫瘍化の可能性のCut off値を決めていくことが現実的な作業であろう。

 薬事法上の再生医療に関する指針(ガイドライン)に、エピジェネティクスの網羅的解析が記載されている(文献7, 8, 9, 10, 11)。2008年2月及び9月にヒト由来細胞・組織加工医薬品等品質及び安全性の確保に関する指針(医薬発第1314号)が改訂され、ヒト由来細胞を「自己」由来細胞(薬食発第0208003号)と、「同種」由来細胞(薬食発第0912006号)との2つに分けて示された。これにより、品質及び安全性の確保のための手段がより明確化され、再生医療用医薬品の研究開発に拍車がかかるものと期待されている。また、さらに体性幹細胞(自己、同種)、ES細胞、iPS細胞(自己、同種)に関して、それぞれヒト幹細胞加工医薬品等の品質及び安全性の確保に関する指針(案)が発表された。全ての幹細胞に対する指針(案)の中で、注として「試験的検体を用いた検討に際して、特異的マーカーに加えて、網羅的解析を用いた解析が有用な場合もある。」と指摘しており、その網羅的解析のひとつにエピジェネティクス(DNAメチル化)が挙げられている。すなわち、新たな局面を迎えている再生医療・細胞治療分野において、選択すべき重要な細胞特性指標としてエピジェネティクスに注目が集まっている。


研究室は7階にある

 研究室は7階にある。高いところにあるので、いつもは、きれいな世田谷の町を見ることができる。ウルトラマンをうんだ円谷プロ、ゴジラをうんだ東宝スタジオ、NHK技術研究所、民放のTMCスタジオをながめることができる。遠くに、富士山も見える。「夢の架け橋」と私たちが呼んでいる、病院と研究所の連絡路が今は台風のせいで、水浸しになっている。この連絡路はガラス張りの屋根と壁があり、この「夢の架け橋」と呼んでいる通路を介して、子どもたちの病気を治すために、再生医療のための細胞を研究所から病院に届けることになる。  

 再生医療に供する細胞は、セルプロセッシング・ルームで培養される。セルプロセッシング・ルームは再生医療を念頭にした細胞培養室であり、国立成育医療センター研究所には既にGMP基準に準拠した施設が存在し、治療プロトコールの倫理申請に向けて細胞培養のシミュレーションが繰り返されている.成育医療センター研究所に4年前に異動した私自身にとってこの施設は誠にありがたい.医療を前提とした場合はこの施設は必要不可欠であり、逆のことを言えばセルプロセッシング・センターなしでは、細胞培養を伴う再生医療を目指したとしても研究レベルにとどまることになる.再生医療は発生学・材料工学・細胞生物学の発展に伴って進展し、細胞を薬と見なして行う新たな試みであり、増殖因子・分化誘導因子、マトリックス、生分解性ポリマーならびに幹細胞を上手に統合することで組織を再生する.用いる細胞は,大きく胚性幹細胞と成体幹細胞に分類される.胚性幹細胞は胚盤胞の内部細胞塊より樹立する細胞株であり,驚くべきことに全身の組織や細胞に分化する能力を維持しており,全能性を有しており、基礎研究を行うことが現在許されている。一方、成体幹細胞は,各臓器,組織に存在する幹細胞であり,限られた範囲の中で多分化能を示し,部分全能性を有している.組織内には、その組織における特定の働きを担う、すでに分化を終えた細胞が多数存在しており、中にはそうした特定の働きを持つ細胞へと分化する前の未分化細胞、すなわち幹細胞が混じって存在している。成体幹細胞は、自らと同じ細胞を複製し、製造する能力を持つとともに、分化によって、それが存在していた組織内のあらゆる個別細胞を作り出すことができる。特定の組織に分化することがわかっているためにすでに多くの治療に生かされている.成体幹細胞は、骨髄や血液、目の角膜や網膜、肝臓、皮膚などで見つかっており、脳や心臓といった従来は幹細胞が存在しないとされた臓器でも発見されている。また、骨髄の中にある間葉系幹細胞と呼ばれる幹細胞は、骨、軟骨、脂肪、骨格筋、心筋、神経に分化する(http://www.nch.go.jp/reproduction)。自らの体からとり出した成体幹細胞の治療への活用は免疫的な拒絶反応の問題を心配する必要がなく現実的である。「夢の医療」とよばれた再生医療が、今は現実の書類の山の中にいるところまできたことは嬉しいかぎりである.

 研究所に隣接する病院は、とてもきれいな施設である。庭園内に小川のようなドジョウもいる流れがあり、その両岸にはコクマザサ、セリ、柳、スイセン,ヒガンバナ、クワイ、ミソハギ、ネコジャラシが植えられている.夏休みに間に子どもたちが放したザリガニや、祭りの金魚や田舎でとってきた魚で池もいっぱいになっている。もう、夜になると虫の音がうるさいくらいである。研究所の後ろ側には、UFOが着陸できるような芝生の丸い敷地に、トランスレーショナル研究・臨床研究を推進する場がある。散歩にぴったりの位置に、成城学園と二子玉川があり、お買い物も楽しめるし、砧公園が隣にある。一度、ウェブサイト(http://www.ncchd.go.jp/English/Englishtop.htm)を訪れるだけじゃなくて、お休みの日に実際に来てみても面白い。



Friday, October 22, 2010

レクチンアレイによる幹細胞評価

 糖鎖科学は、生命工学、農学、食品のみならず、医療あるいはヘルスケアの分野において産業応用の段階を迎えており、糖鎖科学が貢献する先端医療・医薬に経済性が大きくかかわるようになってきた。国民の健康を推進する上で「科学性の担保」と「経済性の評価」が極めて重要であることが認識されるようになり、医療産業はこのような面から糖鎖リソースが増えてきたことにより自律的に回るところまで来ている。特に、糖鎖科学は、がん、免疫・炎症、腎症、感染症、再生医療、遺伝病の診断・治療の開発へ寄与し、医薬開発では抗体医薬を初めとしたバイオロジックス製剤の開発へつながる。このようにNEDOのプロジェクトで培われてきた基盤となる糖鎖技術を応用するシステムを通じて医療およびヘルスケアに多大な貢献をしており、臨床試験を具体的なタイムコースを念頭においた前臨床試験ないしは応用研究のさらなる発展が期待される。同時に、社会的にオープンな糖鎖データベースの創成が医療産業に必要となる。


Tuesday, October 19, 2010

保険外併用療養費

保険外併用療養費の制度は、保険診療と保険外診療の混在した診療に保険給付を認める制度。

1.治験に係わる診療に関する事項について、保険外併用療養費の支給対象となる治験を実施した場合、毎年の定例報告の際に、治験の実施状況について都道府県知事に報告するものとする。

2.保険外併用療養費制度の対象について 1) 患者を対象とする第I相試験。 2) 第II相試験。 3) 第III相試験。

3.保険外併用療養費制度の対象外について 1) 健常人を対象とした第I相試験。 2) 承認後に実施される抗がん剤等の第III相試験。 3) 承認後に実施される第IV相試験(中央薬事審議会の指示による承認後の臨床試験、再審査申請書の添付すべき資料に含まれる使用成績調査、特別調査I、再評価申請書の添付すべき資料に含まれる特別調査IIに必要な臨床試験)。

4) 医師が自主的に行う臨床研究。


Tuesday, October 12, 2010

Kindleで論文を読む方法

Kindleで論文を読む方法を研究室の方が教えてくれた。ありがとう。

以下のサイト。http://fionfion.seesaa.net/article/153756001.html


全然関係ないが、このブログのアクセスが普段より多いのは、ES細胞の臨床応用がスタートしたことと関係すると予想している。



Sunday, October 10, 2010

Goal and Solution

ゴールを設定して、その解決策を提示する。

作業仮説を提示して、その解決策(方法)を次に示す。


Tuesday, October 5, 2010

CSC believers. Cancer Stem Cell.

Cancer Stem cellsの話をするJohns Hopkins大学の教授がスライドで面白いことを記載してあった。

Cancer stem cell: Believers.
なんのことはない、信じている人もいれば信じていない人もいるってことか。論文読んでいたんではわからないよね。Believersの意味は、信者というよりも、信じている人たちという意味のように全体から聞こえた。CSCを信じている人たちは、こんなふうに言うって感じかな。

CSCのことを根っこに例えていた。草を抜いても、根っこが残っているとはえてくる。なーるほど。抗がん剤は、根っこをやっつけるくらいの除草剤じゃなきゃだめってことだ。



Monday, September 20, 2010

環境変異

 サウラマスとヤマメ

 サクラマスは海へ行く。ヤマメは川にいる。ヤマメが海に行けばサクラマスになる。大きさはぜんぜん違うのにね。遺伝子は一緒。ヤマメ、アマゴは、それぞれサクラマス、サツキマスの河川残留型(陸封型)に対する呼称である。

 サカハチチョウも春に羽化するか夏に羽化するかで、大きさや模様が違う。

成育する環境で変異する。遺伝しない。


Friday, September 10, 2010

心臓移植における免疫抑制剤

標準的三薬併用療法 (standard triple therapy)

1。カルシニューリン阻害剤
  シクロスポリン タクロリムス

2。核酸合成阻害薬
  ミコフェノール酸モフェチル (MMF)
  アザチオプリン

3。ステロイド



標準的三薬併用療法 (standard triple therapy)の副作用
 感染症
 悪性リンパ腫

 タクロリムス(腎障害、糖尿病)


リソゾーマー (トランスフォーマーじゃあるまいに)

センターのO氏が自らをリソゾーマーと呼んだ。

ライソゾーム病の治療
1。臓器移植:Fabry disease
2。骨髄移植:MPS I, II, MLD, GLD, Gaucher, Niemann-Pick, NCL
3。酵素補充療法:ADA, Gaucher, Fabry, MPS
4。低分子治療:基質抑制治療 (Gaucher), シャペロン治療 (Gaucher, Fabry)
5。細胞治療:
6。遺伝子治療 2010年夏 AAV vector-based therapy towards Pompe
2009年 Lentivirus-based therapy towards adrenoleukodystrophy


Pompe: 台湾で新生児スクリーニングが行われ、23万人中5名発見。早期治療により、Pompe患者は全例生存、歩行可能。早期診断での早期治療が重要。


Tuesday, September 7, 2010

公益のために指針違反は許されるか。

新聞記事を改変して記載。

xxした行為が公益目的に照らして正当行為かどうかの論争。

公益目的を理由に、本来なら指針に触れる行為が認められる余地があるのか。xxがいかに公益を目的とした正当なものであったとしても、許容される限度を逸脱しており。。。


法律論ではなく、正義にかなうのかという側面から考えると。
xxよりxxに対する指針違反の方が善として優先される可能性もある。形式的に指針違反でも正義にかなう、ということはあり得る。指針は社会を運用するためのルールであるが、すべてをカバーできるというわけではない。問題となった行動が本当に正義であれば、指針違反として扱わないという選択肢もある。

目的のための手段は正当化されるのか。古くて新しい問題を社会に投げかけている。


Monday, September 6, 2010

自分のiPS細胞について

 研究室の皆さんへ(次回のミーティングで話します)。

 杞憂とは思っておりますが、自分のiPS細胞は作らないでください。免疫不全動物へ移植する場合や細胞を培養する過程で、(間違って)自らの体内へ混入させた場合拒絶されません。奇形腫ないしはそれに連関する腫瘍ができる可能性を否定できません。他人のiPS細胞の場合は、拒絶されることになりますので、ゼロリスクとは申しませんが心配はありません。

 倫理的に自分のiPS細胞をつくるのであれば許されるだろうと考える方がいるかもしれませんが実験上の問題で危険です。杞憂とは思いますが念のため。


Tuesday, August 31, 2010

フロリダ大学での質問

 フロリダ大学での講演の前後に、招待していただいた教授が面談をセットアップしていただいた。2日間で10人くらいの教授達と30分ずつ話をすることができた。これはすばらしい仕組みで大変に嬉しかった。こちらの研究に対する質問だけではなく、自分の研究を紹介してくれる。かなり贅沢な時間であった。そういえばサンディエゴにいたときも、このような仕組みがあり、ポスドクを含めた研究者達が希望をすれば、招待講演者と話を30分くらいすることができた。また、偉い研究者と一緒にランチを共にすることができ、たいへん嬉しかった。

 ディスカッションの中で、先方に確認し、秘密と言われなかったもののみを記載します。この態度を守らないと質の高い情報や科学者との接点がなくなってしまう。

 レンチウィルスでiPS細胞を作製すると癌化する。びっくり。バーキット・リンパ腫になるって。先方の准教授が病理だというので標本を拝見したら、たしかに、がん化していた。レンチウィルスは染色体に組み込まれた後にサイレンシングを受けないので、どうもc-myc, Klf-4のせいでがん化するようだ。研究室で500種以上のiPS細胞を作製したが、ヒト細胞ではがん化した例がないので、びっくりした。遺伝子治療用ベクターはサイレンシングを受けないのでリプログラミングのためには不適切なんだね。iPS細胞を最初に作製したのはレトロウィルスベクターを使用しているけど、サイレンシングを受けるというベクターの欠点がリプログラミングでは長所になっていたんだ。

 ウィルスベクターを使用しないでiPS細胞を作製する研究も行われていた。蛋白質トランスファーを細菌で行う研究である。これもみんなに話してもいいのかと確認してあります。細菌を使用するとLPSがコンタミするので細胞医療には不適切のように感じるかもしれないけど、ゲンタマイシンで処理すれば全く問題ないとのこと。笑ってしまったのは、細菌をかけていない側にも細菌が検出されてしまったのはご愛敬。ハンス・シェーラー博士のところに留学したらしい。

 再生医療とは関係がないが、日本でパーキンソン病が遺伝子治療で治癒した話をArunから聞いた。良く存じ上げている先生が行った遺伝子治療で、サルを用いた発表までは聞いていたが、人でも行われたらしい。嬉しい話である。

 MapItというエピジェネティックを解析したデータベースの話をうかがった。Michaelというとても面白い明るい方でサンディエゴにいたらしく、ちょうど時期が重なっていた。Michaelが大学院生のころに私がポスドクをしていた関係にあり、共通の知り合いが多くいた。NARに出版されていたので、今度読んでみよう。

 Leber congenital amaurosisに対する遺伝子治療に関する話をたくさん伺った。遺伝子治療センターができていて、GMP体制が確立しているように見えた。大学でこのような施設ができているのはフロリダ大学くらいなのではないか。

 たくさんの勉強をさせていただきました。招待していただいた方には、本当に感謝したい。科学者との議論の場を用意してくれたのは、最高の贅沢な時間となりました。日本でも今度からそうしよう。


明日の外来を一日前の夕方から待つ患者達

 華山医院(ファサンイーユェン)と記載するとまるでクリニックのように思えるが、実際には大学病院である。復旦大学(フータンターシュエ)の附属病院で、復旦大学とは北京大学に次ぐ大学と言っても過言ではないくらいの実力である。iPS細胞の話をして、副院長と一緒に帰るときに夕方なので薄暗い病院の周りでたくさんの人が座っている。「明日の外来のために待っているんだよ。」と教えてくれた。「上海 華山医院 皮膚科外来 一日3000人以上」という話も理解したが、前日から徹夜で並ぶそうだ。すごい話だ。チケットを貰うためにならぶようで、金持ちは並ばずにそのチケットをお金で買うそうだ。ダフ屋はいなかったけど、朝によく見ればいたのかもしれないっ。 

 副院長も30歳を超えたくらいで誰よりも若く、野心を感じた。教授も最高年齢が50歳を超えたくらいで、皆若かった。話をすると、病院における収益が最も優先される行動をとっていることが分かる。少々、びっくりしたのはほとんどの医師が英語を話せないことであった。上海というと工学系の人たちと関わったことがあるが皆ネイティブと同じくらいに良く話すことができる。話せる人がいたので、聞いてみるとボストンのベスイスラエル病院にいたそうだ。話を戻すと、皆忙しく、67人の皮膚科医で3000人以上の外来をさばくんだそうだ。遠くから来ているみたいなんで、金持ちかと聞くと、農民だとの返事が返ってきた。病院の総収入は330億円らしく、外来の数に比較すると少ない感じがした。ベッド数は1400とのこと。医療費が安いのかもしれないが、医師も忙しそうであり、そんなに金持ちって言う訳ではなさそうだ。なお、教授達が若いのは文化大革命のせいというかおかげというか、そんなことらしい。歴史をもう一度勉強しなくてはいけない。

 医師達と話をすると皆つい最近まで貧乏で、この10年くらいの発展で金持ちになったみたいな感じがする。親兄弟親戚も医師であるとのこと。これはフロリダ大学で遺伝子治療の話をした、瀋陽から来た准教授も同じことを言っていた。経済の発展にともなって、病院が満杯で、病気の心配、特に癌の心配をしているという実体はたいへんに興味深かった。

 下に崋山医院の情報を日本語に訳してくれたXL氏の文章を貼り付ける。

復旦大学付属華山病院は1907年に設立され、復旦大学の総合病院および中国赤十字社の直属病院であり、現在、国際社会に注目され、中国で最高レベルの医療、教育、研究センターである。
華山病院は高等先進医療技術を持ち、2000人以上の全職員の中で医師や看護師、薬剤師、技師など医療人が1600人以上であり、その中で中国科学院院士と中国工程院院士を含めて3人であり、高いレベルの医療専門家が300人以上である。それに、当院の専門家の中で13人が中国国家レベルの医学学術性協会の会長と副会長を務め、28人が上海の医学学術性協会の会長と副会長を務め、多くの専門家は中国国内にだけではなく国際医療にも有名である。
華山病院は一般的な診療機器の購入に加え、PETやガンマナイフ、MRI、CT、SPECT、DSA、EBIS、超音波カラードップラーシステム、アルゴンプラズマ凝固機、超音波メス、Xナイフ、体外衝撃波結石破砕治療機、線形加速器など国際的な先進医療機器も導入してある。
華山病院は主に34個診療科と医療技術部門を設定してあり、特色ある学科が多い病院である。診療科の中で神経内科や、脳神経外科、皮膚科、手外科、中西医融合、循環器内科、感染症内科、脊柱と関節外科、腎臓内科、泌尿器外科、腎臓移植科、膵外科、乳腺外科、内分泌内科、職業病とリウマチ内科、顔面外科、放射線と核医学科、運動医学科、リハビリテーション科などは全国で有名な特色的な診療科であり、特に脳神経外科、手外科、中西医融合、泌尿器外科、神経内科、感染病内科と抗生物、腎臓内科、循環器内科、放射線と核医学科、一般外科は中国国家重点学科である。脳神経外科と手外科はさらに上海市先端学科と上海市臨床医学センターと命名された。
  華山病院は病棟のベッド数が1326床であり、高レベルの診療と高品質なサービスが患者から高い評価をもらった。それに、特色ある診療科は全国各地の患者にも人気があるため、毎年病院の外来と救急外来の患者さんは270万人以上であり、手術数は2.6万件以上であり、入院患者は4.7万人以上である。そのなか、50パーセントは全国各地から転院された難治病の患者である。特に、神経内科、脳神経外科、手外科、と皮膚科の比率はより高い。それに、病院の腎臓病透析センター、ICUは相当高等な規模と治療レベルを持つため、重症患者の治療率は90パーセント以上である。病院は1996年から「遠距離衛星診療センター」を設立し、衛星からの信号を通じて全国各地の患者に高品質の診療を提供する。
  患者の受診の便利性といろいろレベルの医療ニーズに応じて、病院は年中無休の制度を選択した上に、専門家外来や、難冶病診療センター、特別サービス部など制度を設定した。1989年病院は上海初の外賓病棟を開設した。外賓病棟は現在まで世界60ヶ国からの一万人近くの患者の診療を受け取った。外賓患者から信任をもらって、さらに1994年上海駐在の八国領事館に栄耀金牌を贈与された。それに、病院は海外医療機構と協力して相次ぎ眼病センター、伽玛医院、と高級病棟を成立した。
華山病院は大学付属病院として、大量の医療任務とともに、医学の科学研究と教育の任務も担任する。過去5年間、病院は省部級以上の成果45項、衛生部臨床重点項目4項、復旦大学“985”工程学科4項を獲得し、10個学科を国家教育部重点学科に評定され、病院の19個学科が医学博士号、32個学科が医学修士号を授与する資格を持ち、年間修士230名と博士210名ぐらいと医学部学生の教育を担当する。  
華山人は必ず「改革、奉献、創業、敬業」の華山精神を持ち続けて、将来に華山病院を「一流の管理、一流の技術、一流の設備、一流のサービス」の上流総合病院に建設する目標のため、力と汗を惜しまず、努力をつづく。






 


Saturday, August 14, 2010

GMPの考え方

GMPとは、「製造の固定化」。

GCPに乗っ取った治験で、有効性・安全性が示された製品を振りかえって、その過程で行った製造方法の固定化が、GMPの基本的な考え方。

CPCで粒子の量や細菌数を数えるのは施設要件のバリデーション。施設要件やその作業手順をGMPと勘違いしておった。


Monday, August 9, 2010

ケルナック

口内炎

苦いが効くらしい (by TM)。胃薬らしいが、抗がん剤での口内炎でいいらしいぞ。口内炎になったら、試してみよう。どうも、ただ飲めばいいって訳じゃないみたいだ。苦い薬を口の中で塗り込むのか?


Controversial reports in spontaneous transformation of MSCs

・Points to Consider in the Characterization of Cell Lines Used to Produce Biologicals 7/12/1993
http://www.fda.gov/cber/gdlns/ptccell.pdf


Spontaneous malignant transformation of human mesenchymal stem cells reflects cross-contamination: putting the research field on track - letter.
Torsvik A, R??sland GV, Svendsen A, Molven A, Immervoll H, McCormack E, L??nning PE, Primon M, Sobala E, Tonn JC, Goldbrunner R, Schichor C, Mysliwietz J, Lah TT, Motaln H, Knappskog S, Bjerkvig R.
Cancer Res. 2010 Aug 1;70(15):6393-6.

Deficiency in p53 but not retinoblastoma induces the transformation of mesenchymal stem cells in vitro and initiates leiomyosarcoma in vivo.
Rubio R, Garc??a-Castro J, Guti??rrez-Aranda I, Paramio J, Santos M, Catalina P, Leone PE, Menendez P, Rodr??guez R.
Cancer Res. 2010 May 15;70(10):4185-94.



Long-term cultures of bone marrow-derived human mesenchymal stem cells frequently undergo spontaneous malignant transformation.
R??sland GV, Svendsen A, Torsvik A, Sobala E, McCormack E, Immervoll H, Mysliwietz J, Tonn JC, Goldbrunner R, L??nning PE, Bjerkvig R, Schichor C.
Cancer Res. 2009 Jul 1;69(13):5331-9.

Cancer Res. 2005 Apr 15;65(8):3035-9.
Spontaneous human adult stem cell transformation.
Rubio D, Garcia-Castro J, Mart??n MC, de la Fuente R, Cigudosa JC, Lloyd AC, Bernad A.

Department of Immunology and Oncology, Centro Nacional de Biotecnolog??a/Consejo Superior de Investigaciones Cientificas, UAM Campus de Cantoblanco, Darwin, 3 E-28049 Madrid, Spain.
Erratum in:

Cancer Res. 2005 Jun 1;65(11):4969.
Comment in:
Cancer Res. 2005 Oct 15;65(20):9601; author reply 9601.
Abstract
Human adult stem cells are being evaluated widely for various therapeutic approaches. Several recent clinical trials have reported their safety, showing them to be highly resistant to transformation. The clear similarities between stem cell and cancer stem cell genetic programs are nonetheless the basis of a recent proposal that some cancer stem cells could derive from human adult stem cells. Here we show that although they can be managed safely during the standard ex vivo expansion period (6-8 weeks), human mesenchymal stem cells can undergo spontaneous transformation following long-term in vitro culture (4-5 months). This is the first report of spontaneous transformation of human adult stem cells, supporting the hypothesis of cancer stem cell origin. Our findings indicate the importance of biosafety studies of mesenchymal stem cell biology to efficiently exploit their full clinical therapeutic potential.


Human bone marrow derived mesenchymal stem cells do not undergo transformation after long-term in vitro culture and do not exhibit telomere maintenance mechanisms.
Bernardo ME, Zaffaroni N, Novara F, Cometa AM, Avanzini MA, Moretta A, Montagna D, Maccario R, Villa R, Daidone MG, Zuffardi O, Locatelli F.
Cancer Res. 2007 Oct 1;67(19):9142-9.


Human bone marrow derived mesenchymal stem cells do not undergo transformation after long-term in vitro culture and do not exhibit telomere maintenance mechanisms.
Bernardo ME, Zaffaroni N, Novara F, Cometa AM, Avanzini MA, Moretta A, Montagna D, Maccario R, Villa R, Daidone MG, Zuffardi O, Locatelli F.
Cancer Res. 2007 Oct 1;67(19):9142-9.
PMID: 17909019


Friday, August 6, 2010

研究室の学位を取得した仲間が教えてくれた凄い論文。

この細胞の老化の過程で発現した酵素活性は、マーカーだったのかね。そうなんだろうね。

細胞移植するときに、この酵素が欠損しているG(M1)-gangliosidosis患者に対しては、senescenceに陥った細胞ないしは陥りそうな細胞を移植すると効率が高い。効率がいいというのは、移植する細胞数が少なくて済むなという意味です。細胞数の問題は結構大きいと思う。



Aging Cell. 2006 Apr;5(2):187-95.
Senescence-associated beta-galactosidase is lysosomal beta-galactosidase.
Lee BY, Han JA, Im JS, Morrone A, Johung K, Goodwin EC, Kleijer WJ, DiMaio D, Hwang ES.

Department of Life Science, University of Seoul, Dongdaemungu, Jeonnongdong, Seoul, Korea 130-743.
Abstract
Replicative senescence limits the proliferation of somatic cells passaged in culture and may reflect cellular aging in vivo. The most widely used biomarker for senescent and aging cells is senescence-associated beta-galactosidase (SA-beta-gal), which is defined as beta-galactosidase activity detectable at pH 6.0 in senescent cells, but the origin of SA-beta-gal and its cellular roles in senescence are not known. We demonstrate here that SA-beta-gal activity is expressed from GLB1, the gene encoding lysosomal beta-D-galactosidase, the activity of which is typically measured at acidic pH 4.5. Fibroblasts from patients with autosomal recessive G(M1)-gangliosidosis, which have defective lysosomal beta-galactosidase, did not express SA-beta-gal at late passages even though they underwent replicative senescence. In addition, late passage normal fibroblasts expressing small-hairpin interfering RNA that depleted GLB1 mRNA underwent senescence but failed to express SA-beta-gal. GLB1 mRNA depletion also prevented expression of SA-beta-gal activity in HeLa cervical carcinoma cells induced to enter a senescent state by repression of their endogenous human papillomavirus E7 oncogene. SA-beta-gal induction during senescence was due at least in part to increased expression of the lysosomal beta-galactosidase protein. These results also indicate that SA-beta-gal is not required for senescence.


研究室の学位を取得した仲間が教えてくれた凄い論文。

この細胞の老化の過程で発現した酵素活性は、マーカーだったのかね。そうなんだろうね。

Aging Cell. 2006 Apr;5(2):187-95.
Senescence-associated beta-galactosidase is lysosomal beta-galactosidase.
Lee BY, Han JA, Im JS, Morrone A, Johung K, Goodwin EC, Kleijer WJ, DiMaio D, Hwang ES.

Department of Life Science, University of Seoul, Dongdaemungu, Jeonnongdong, Seoul, Korea 130-743.
Abstract
Replicative senescence limits the proliferation of somatic cells passaged in culture and may reflect cellular aging in vivo. The most widely used biomarker for senescent and aging cells is senescence-associated beta-galactosidase (SA-beta-gal), which is defined as beta-galactosidase activity detectable at pH 6.0 in senescent cells, but the origin of SA-beta-gal and its cellular roles in senescence are not known. We demonstrate here that SA-beta-gal activity is expressed from GLB1, the gene encoding lysosomal beta-D-galactosidase, the activity of which is typically measured at acidic pH 4.5. Fibroblasts from patients with autosomal recessive G(M1)-gangliosidosis, which have defective lysosomal beta-galactosidase, did not express SA-beta-gal at late passages even though they underwent replicative senescence. In addition, late passage normal fibroblasts expressing small-hairpin interfering RNA that depleted GLB1 mRNA underwent senescence but failed to express SA-beta-gal. GLB1 mRNA depletion also prevented expression of SA-beta-gal activity in HeLa cervical carcinoma cells induced to enter a senescent state by repression of their endogenous human papillomavirus E7 oncogene. SA-beta-gal induction during senescence was due at least in part to increased expression of the lysosomal beta-galactosidase protein. These results also indicate that SA-beta-gal is not required for senescence.


Saturday, July 31, 2010

「小さな命が呼ぶとき」を日比谷シャンテで見ました。

 「小さな命が呼ぶとき」を日比谷シャンテで見てきました。研究室の仲間では、4名が見たと言っていました。一言では、ストーリーが原作と変わっているように感じました。ハリソンフォードは、社会派の俳優になっており、スターウォーズのハンソロとは雰囲気が違います。Fugitiveの雰囲気です。

 ミーガン役の女の子がかわいいという意見があります。私はお母さんが綺麗だなと思いました。ハリソンフォードが最後に自分の名前がついた研究所に入っていくところは、私は溜飲を下げました。

 途中に、John Crowley自身が製薬会社側に座って、自分の役をしている俳優とハリソンフォードに対して「薬の開発経験は? とか どうやって、GMPレベルで薬をつくるんだ?」みたいな、いじめをしていました。現実では、逆の立場だったので、楽しんでいる様子がよく分かりました。John役の俳優はとても誠実そうで、現実のJohnよりイメージがいいかんじです。

 お涙頂戴の映画だと思って見に来ている人がほとんどで、実際はそうではなく、微妙にドキュメンタリータッチでたんたんとストーリーが展開します。

 映画を見る前に、有楽町のヨドバシカメラによってきました。3Dテレビのすごさと、フットマッサージャーがすごいのと、電気屋さんなのにスコッチのシングルモルトが安く売っていたのにはびっくりです。友達んちに行くときはヨドバシカメラに行ってからだと思いました。





くろねこさんが、本映画に関して、下のようなブログを書いていました。改変してあるので、全文と写真を見たい方は上のアドレスに行ってください。自分にとってストーンヒル博士がだぶりました。研究室で大音量の音楽をかけて、皆から怒られていました。米国で同じ経験をしました。研究室の様子も普通すぎて、びっくり。脚色すらもされておらず、電気の予備がなくてスーパーマーケットに購入しにいくともろも笑えました。

上記ブログより、コピーペースト(改変してあります)

ハリソン・フォード 共演は、ハムナプトラのブレンダン。

インディ・ジョーンズとハムナプトラ。

ブレンダン演じるジョンは、治療法がなくなったポンペ病のわが子を救うため、
今までのエリートサラリーマンのキャリアを捨て、
なんと、新薬を作る製薬会社を立ち上げてしまいます。
協力者には、ポンペ病の権威ではあるものの、
医者でもない、実績もないただの大学の科学者ストーンヒル博士。

この映画では、ジョンとの出会いがなければ、ストーンヒル博士はただの学者に終わる運命でした。
おかしな話ですよね。
お金がないために、有益な研究が実にならないなんて。

それに、一個人がこんなに動かなければ、スムーズに進んでいかない薬の開発のも・・・。
ジョンの行動がなかったら、新薬の開発は、まだまだ先の話だったでしょう。

感動作ながらこの作品は、医療問題への問題提起なのかもしれません。
医療を取り巻くビジネスの世界、そして、社会全体が、考えるべきことがあると
と観ていて感じました。

わが国も、外国では副作用が少ないと常用されている薬が、
国の認可が下りないだけで、飲めないとかありますよね。
国によっての安全基準とか色々あるんでしょうし、専門的なことは分かりませんが、
何かが変われば、もっと迅速に患者に届いて、いい方向へ向かうのではという気がしてなりません。

きっと、それで改善したり、助かる命もあると思うから・・・。
難しいですが、当事者や家族には切実な問題なのです。

移民問題の現実を描いた「正義の行方」もそうだったけど、 最近のハリソン・フォードの作品には、
彼の思いが反映された社会派な作品が多いですね。
この作品も、彼自ら気に入って製作総指揮まで手がけています。

この志の高さ、ますますファンになりました。やっぱり素敵。
これからも、彼から目が離せません!ずっと応援していきたいです!

星4つ!

原題: EXTRAORDINARY MEASURES (2010 米  ドラマ)

監督:トム・ヴォーン
キャスト:ブレンダン・フレイザー/ハリソン・フォード/ケリー・ラッセル/メレディス・ドローガー


Thursday, July 29, 2010

Good Guidance Practice

どれだけ相談、議論がされているか。

ISOに沿った審査。

プロセスマネージを検証。

審査官が適切なコミュニケーションをとっているか。


人工網膜 versus 再生医療の網膜

現在は、人工網膜の勝ちらしい。将来は分からないとのこと。


Monday, July 26, 2010

上智大学 生命倫理研究所




生命倫理研究所

生命倫理研究所(2010年設立)

2010年4月に「上智大学生命倫理研究所」が開設されました。
本研究所は本学の基本理念である「キリスト教ヒューマニズム」を基礎とし、人文・社会・自然の学問領域の統合と総合により、生命倫理学の発展に寄与することを目的としています。
所員は学内外の文系・理系の研究者から構成されています。
本研究所は、生命倫理、医療倫理、さらには医療福祉を包摂した領域を対象とする、独自の生命倫理研究所です。
現在は市ヶ谷のResearch Plazaに本部、四ツ谷キャンパス2号館に分室を置き、活動を行っています。

生命倫理研究所のホームページは、現在、開設準備中です。


Sunday, July 25, 2010

映画『小さな命が呼ぶとき』 7月24日(土)全国ロードショー

映画「小さな命を呼ぶとき」を日比谷シャンテで見てきました。

星5つです。原作を知っているので、スジを追うことができましたがほとんどのお客はどんなストーリーなのかわからなかったんではないかと思います。客はカップルばっかりでした。残りはひとりで来た人たちです。

John Crowleyが会社側で出演していたことは笑えました。Johnは自分が実際にはいじめられてきたのでしょうが、映画の中ではいじめる側で、ハリソン・フォードが切れて席を立つっていう設定でした。Aileen役の女優さんはきれいだったな。


Tuesday, July 20, 2010

Sunday, July 18, 2010

Another LOGO for NCCHD ES cells

This logo is NOT


  • 線対称
    o line symmetry
    o symmetry with respect to a line
  • 線対称の
    【形】
    1. axisymmetric
    2. axisymmetrical
    3. line-symmetric
  • 線対称の形状
    line-symmetric shape
  • 線対称の軸
    line-symmetric axis
  • 線対称配置
    axisymmetric arrangement


Saturday, July 17, 2010

General "Take home message" at the end of a talk

I believe that "Take home message" should be although much has been learned regarding pluripotent and somatic stem cells, we still have a considerable amount of work ahead of us to better define the clinical protocol using stem cells, the most appropriate safety test for drugs, and therapeutic relevance of identifying stem cell type/subtype. It is my sincere hope that groups across the world will consider these and other challenges in a thoughtful and scientifically rigorous fashion.



Thursday, July 15, 2010

Menstrual blood- and placenta-derived cells as "Embryonic Glue"

Target diseases
1. Endometrial cancer Stage I (子宮温存目的に子宮内膜掻爬・抗プロゲステロン療法を繰り返す場合)
2. Asherman syndrome

Cell source:
Menstrual blood (Edom)
Endometrium (UtE)
Placenta (Chorionic plate, villous chorion, smooth chorion, decidua)

Mice
NOG
Balb/c


奇跡は起こせる John Crowry 著 山本雄士 翻訳 宝島社

上記の本に解説をつけた。前のブログにも記載したとおり、7月24日に「小さな命を呼ぶとき」が映画で日本にて上映されます。

面白い本なので読んでください。

The Cureは子どもが助かる感動物語風となっていて、子どもが救われていく過程が書かれています。一方、Chasing Miracleは、Johnの視点から書かれており、ひどい貧乏からハーバード大学に入学し、MBAの取得、大手製薬会社に入社し、新薬創薬にチャレンジし成功し、自らの子どもを救うというサクセスストーリーです。ビジネスに熱意を持った青年が、同じ遺伝子異常を持った奥さんとの不思議な出会い、偶然、チャレンジ、成功を経験するという自伝となっています。医療ビジネスが、酵素製剤をうみだす観点から書かれており、ハリソンフォードの役柄からの記載がされているという本です。創薬とビジネスという、こちらの本がおもしろいと思う方は多いと思いますよ。


CHASING MIRACLES 監修者解説っていうよりも何か物語を読む前の食前酒のような書き振りです。実際の本になったところは、プロの編集者が訂正していただいているので、下の文章とは異なりますし、またちょっと書き換えています。また、実際にご指導いただいた、K先生には感謝の気持ちでいっぱいです。今度、また、どこかで書きますね。

解説の始まりです。

 2007年10月の話である。娘が教わっている家庭教師の先生を家まで送った後に自宅に戻る途中に車の中でJ-waveという若者向けのラジオ局を聞いていた。私を含めて通常のリスナーは番組中で音楽を期待してラジオをつけているのだろうが、ちょうど環状8号線から世田谷通りに右折しようとしたときに、聞き慣れた小児科の奥山虎之(とらゆき)先生の声がラジオから聞こえてきた。何事かと話を聞いてみると、リソソーム蓄積症の酵素補充療法がお薬として国に認められたという。知り合いのお医者さんがラジオ番組に出演していることを誇らしく思うとともに、難病のお薬が日本で承認されたことを嬉しく思った。また、リソソーム蓄積病に関するむずかしい話を聴く人がいるのだろうかとも同時に感じた。このお薬が認められたことがいかにすごいことかというと、当時の舛添厚生労働大臣もこの偉業に記者会見したことからも分かる。お薬が認められたことは、リソソーム蓄積症の子ども達にはすごく嬉しいことだ。この本の作者であるジョン・クローリーの子どもはこの病気であるリソソーム蓄積症のひとつであるポンペ病になり、彼自身の手でこのお薬を開発した。


 ポンペ病に関して、この本を読む前に知っておいた方がよいことをお伝えしたい。ポンペ病は、身体の血液を全身にめぐらせるポンプの機能を持つ心臓と、身体を動かすのに使う骨格筋の調子が悪くなる病気だ。作者であるジョンの子どもであるミーガンやパトリックが車いすを使っているは、このポンペ病により骨格筋の働きが悪いためである。糖(そう、お砂糖の「糖」である)を分解して私たちはエネルギーとして利用するのだが、ポンペ病の子ども達にはその分解をする酵素がないため、心臓や筋肉に分解されるべき糖(グリコーゲン)が蓄積する。その蓄積物のせいで、心臓や筋肉の調子が悪くなり、運が悪ければ幼児や小学生の頃に命を落としてしまう。呼吸をするのもたいへんであり、ミーガンやパトリックは呼吸器をつけていて、ときどき痰をはき出すことができずに窒息しそうになる。


 このポンペ病は遺伝病だ。お父さんやお母さんの遺伝子の片方ずつがやはり調子が悪く、その調子が悪い遺伝子をミーガンとパトリックは受け継いで病気になってしまった訳だ。調子が悪いというのは擬人的に使っているだけで、正確には遺伝子に変異があるという。また、片方ずつというのがむずかしくて分かりづらいかもしれないが、私たちはみんな遺伝子を二セットずつ持っていて、ジョンとその奥さんのアイリーンは片方が壊れていた。だいたい四万人にひとりの頻度でなる病気で、とても稀な病気である。ここから先は難しいけれども大事な話だから、しっかり聞いて欲しい。いつも私が慶應義塾大学医学部の学生に学期末の試験に出題する問題だ。ジョンとアイリーンのように片方の遺伝子が壊れている人を保因者っていうのだが、四万人にひとりがかかる病気(遺伝病)だと、百人にひとりは片方の遺伝子が壊れていることになる。四万人にひとりというと頻度が低いように感じるだろうが、結構、保因者の頻度が多いのは驚くことであろう。ポンペ病のような遺伝病の数をお伝えすると、常染色体優性遺伝疾患は735、常染色体劣性遺伝疾患は521、伴性劣性遺伝疾患は107で合計すると、ひとつの遺伝子が病因になる疾患だけでも1374に上ると言われている。誰か一人に注目してみると二万くらいある遺伝子のうち、だいたい10個くらいの遺伝子は壊れている。正常のように見えているけど、私もやはり10個くらいの遺伝子が壊れていて、この本の話のように偶然その壊れた遺伝子が同じものだった場合に病気として症状がでることになる。同じ遺伝子が壊れた者同士が結婚し子どもを授かった場合、四人にひとりは症状がでる。だから、ジョンとアイリーンのように三人の子どものうち二人が病気になる確率は低く、二人は運が悪かったとも言える。病気自体は稀ということになるが、保因者はそれなりにいるのだ。繰り返すが、「誰でも」10個の遺伝子に異常を持っていて、何もこの話の主人公であるジョン・クローリーやアイリーン・クローリーは特殊という訳ではない。


 作者のジョンが開発したポンペ病のお薬は酵素という蛋白質というものからできていて、酵素を病気の子ども達に注射して治すことから、酵素補充療法という。この新しい治療法である酵素補充療法が私たちの病院で軌道に乗ったころに、子ども達の笑顔を見に病院の外来まで行った。この病気の子ども達はこの本にもでてくるように動くことができなくなっているにもかかわらず、子どもたちが点滴の針が痛いと暴れようとしていた。お薬のおかげで暴れることができるくらい元気になったということだ。もちろん、暴れていてはお医者さんが点滴できないから、お母さんと何人かのお医者さんとで、注射しやすいようにする。実際に子どもたちを押さえつける両親や医者や看護師よりもこのときに力を発揮するがアンパンマンのビデオだ。女医さんが病気の子どもの上からポータブル・ビデオを持って、好きな場面を見せると注射がしやすくなる。アンパンマンは正義の味方であるのは知っていたが病院の中でもお医者さんや看護士さん達を助けてくれる。このお話にでてくる病気のミーガンもやっぱり注射が大嫌いで両親とお医者さんを困らせている。折角、お父さんがお薬を開発してくれたのにと思ったけど、注射が嫌いっていうのは仕方ないかな。


 病気の子ども達は毎週病院にお母さんかお父さんとやってきて、お薬を注射して貰う。これを点滴といい、お薬は血管を通じて子ども達に運ばれていく。点滴をするために腕に注射することになるが、毎週注射するから腕の血管になかなか針が入らないことがある。一緒に働いている田中藤樹(とうじゅ)先生はこの薬が認められるときの立役者であり、痛くない注射をすることで有名であるが、その日はどうしても血管に針が入らなかった。針が入らなければお薬が入らないのでたいへんなことで、みんなに緊張が走った。子どもも不機嫌になっていき、ビデオの機械の重さで一生懸命にアンパンマンのビデオを見せる女医さんの腕もしびれてくる。さあ、たいへん。お医者さんも脂汗。そのとき、医者が「呼びましょうか。」と言って、皆が一回休憩した。すると、どこからともなく青い手術着の総合診療部の先生がやってきて、子どもの腕に触れると一発で点滴の針を入れて帰って行った。どこに血管があるのかも分からないのに、黄金の指先を持つ、その医師はなんなく血管の場所を探り当て点滴を入れて帰って行った。その医者には、指先で血管のありかが分かるらしい。注射が入らないときのその場の緊張感はすごいものがある。この本のお話の中では小学生になっていたミーガンもチクっとするこの注射のときには、嫌で嫌で泣き叫んだのだ。お父さんのジョンもたいへん困ってしまったけど、最後にどうなるかはお話の中で。


 難病を救う、きっかけって何なのだろうか。この本の著者は実際に子ども三人のうち二人がリソソーム蓄積症のひとつであるポンペ病だ。ハーバード大学で糖尿病を治そうとしているメルトン教授の子どもも難病であるI型糖尿病に罹患している。子どもが病気になった場合に、ビジネスマンであるジョン・クローリーも生物学者であるメルトン教授も、お薬を創る分野に挑戦した。また、私が勤めている子ども病院である国立成育医療研究センターでは、患者だけでなく医師、科学者、職員自身が病気を持っていながら、科学及び創薬の分野に身をささげている人たちがいる。家族が死に至る病気になり、自らがその病気に対し立ち向かっていくジョン・クローリーは例外ではないと思っている。また、もうひとつ言いたいことは、ビジネスと創薬の関係だ。お薬をつくることには、ビジネスの力は必要不可欠である。良いとか悪いとかの議論でなく、実際に難病の子どもたちに薬を届けてくれたジョン・クローリーは、ビジネスの専門家であることは忘れてはならないことであると思っている。


 最後に、著者と訳者の共通点に触れたい。ポンペ病に対する酵素製剤を開発し、このお話の著者であるジョン・クローリー氏も訳者の山本雄士氏もハーバード大学経営学博士(MBA)を有している。この学校は、朝から晩まで一緒に生活し勉学を共にするためか、クラスメートのみならず卒業生全体がひとつの組織体として行動するように思える。また、文字通り同じ釜の飯を食うことになり、卒業生が家族のように振る舞う。MBAの卒業生でありライフテクノロジー社のCEOであるグレッグ・ルシア氏が私のところにやってきて、ポンペ病を含むリソソーム蓄積症の子ども達に対して再生医療にとりくもうと提案してくれたときも、この本の著者であるジョン・クローリーがハーバードのMBAの卒業生であると指摘して同窓生であることを強調していた。その卒業生はビジネスで成功を収めた人たちが多く、ルシア氏も年収10億円、ストックオプション100億円である。ビジネスでの成功のみならず、ハーバード大学経営学博士のルシア氏も山本氏も独特の雰囲気を持っている。魅力的な言葉遣いと共に、話題が極めて豊富であり、いつも食事をどこでするかを考えて、話し相手を驚かせる。ルシア氏も山本氏も、私が初めて会ったときに言った話題が、「サンディエゴで一緒にランチを食べよう。友達も誘おう。何を食べようか。」であった。この本を読み進める時に、ジョン・クローリー氏がやはりその雰囲気を有していることを理解できるであろう。人間的な魅力は、難病に対する新薬開発には必要な資質のひとつなのかもしれない。


Tuesday, July 13, 2010

ハードディスクの交換に際して。

先週、マッキントッシュのハードディスクを交換しました。今週、IBMコンピュータのハードディスクを交換しています。コンピュータの内部を見ると先人の偉大さが分かります。


Sunday, July 11, 2010

T氏の動物実験

 夜遅く創価大学の教授と学生と一緒に、T氏がマウス胎仔を検討していた。びっくりしたのが、彼はE7.5のマウス胎仔を自信満々に判定しているところである。実験終わったら、丁寧にピンセットにやすりをかけていた。科学者ってこうありたいなと思わせる瞬間であった。


Tuesday, July 6, 2010

I cell mice

Lexican Pharmaceutical co.

Generated, but cannot be used.

MGI: 0 strains or lines available.


Wednesday, June 30, 2010

三好俊一郎氏おめでとう---羊膜嚢が心筋修復の新たな幹細胞源となる可能性

HealthDay Newsの日本語訳をコピーペースト

中動物実験が必要であることは理解しておりますが、たいへんです。



羊膜嚢が心筋修復の新たな幹細胞源となる可能性


胎児を包む羊膜嚢の幹細胞がいつの日か、心筋梗塞による損傷修復に用いられる可能性が、慶応義塾大学医学部(東京)心臓病先進治療学講座講師の三好俊一郎氏らによって報告された。

三好氏は「この研究は現時点ではまだ動物段階だが、心疾患だけでなく多くの他の疾患を治療するための議論の余地のない幹細胞源の可能性を提起している。これらの細胞は全身性エリテマトーデス(SLA)や関節リウマチなど自己免疫疾患の治療に使用されると思われる」と述べている。羊膜嚢は通常、分娩後に廃棄される。

三好氏らがマウスの研究で用いた細胞は大量に得ることが容易であり、同氏は「現時点で臨床利用に障壁はなく、分娩のたびに羊膜を入手できる。複雑なHLA型のドナー/レシピエント間の適合を必要としない」という。同氏らは、羊膜幹細胞のヒトでの使用を目的に一連の研究を開始した。

今回の研究は、羊膜から得た幹細胞を心筋細胞に移植した実験室でのラットを用いた研究。研究の結果、移植した幹細胞の33%は自発的に鼓動し、心筋梗塞の2週間後に移植した場合、ラットの心機能は34%以上改善した。注入した細胞は心筋の損傷面積を13~18%減少させ、免疫拒否反応に対する薬剤を使用することなく、ラットは4週間以上生存した。

三好氏は「現在、ブタモデルを用いた実験を実施しており、結果が良ければ、直ちに臨床試験を行う予定である。羊膜の細胞は、骨髄や脂肪など他の部位の幹細胞よりもはるかに心筋細胞に転換しやすい。この細胞の免疫学的中立性は非常に魅力的または神秘的である」と述べている。研究結果は、医学誌「Circulation Research」オンライン版に5月28日掲載された。(HealthDay News 5月28日)


Potential New Source of Stem Cells for Heart Repair
Amniotic membrane used by Japanese researchers to rejuvenate damaged heart muscle in rats
By Ed Edelson
HealthDay Reporter
FRIDAY, May 28 (HealthDay News) -- Stem cells from the amniotic sac that surrounds a fetus may someday be used to repair damage caused by a heart attack, Japanese researchers report.
The work, so far only conducted in animals, raises the possibility of a non-controversial source of stem cells to treat not only heart disease but also many other conditions, said Dr. Shunichiro Miyoshi, an assistant professor in the cardiology department at the Keio University School of Medicine, and co-author of a report in the May 28 online issue of Circulation Research.
"I believe these cells may be utilized in the treatment of autoimmune diseases such as SLA [systemic lupus erythematosus] and rheumatoid arthritis," Miyoshi said. The amniotic sac is typically discarded after childbirth.
SLA is an autoimmune disease in which the body's immune system cells mistakenly attack healthy tissue.



Thursday, June 24, 2010

Friday, February 25, 2005 平成16年度 特定領域 公開班会議「幹細胞の可塑性と未分化性維持機構」

ヒト間葉系幹細胞はOct-3/4高発現により未分化性を獲得するか

Friday, February 25, 2005 平成16年度 特定領域 公開班会議「幹細胞の可塑性と未分化性維持機構」
http://www.ims.u-tokyo.ac.jp/sct/stemcell/result.html

Session 3  座長:中内啓光
10:18-10:33




ヒト間葉系細胞はOct-3/4高発現により未分化性を獲得するか.

宇山太郎、牧野初音、○梅澤明弘
(国立成育医療センター研究所 生殖医療研究部)

成人由来の体性幹細胞のひとつである間葉系幹細胞は、試験管内における増殖が容易であり,骨細胞,脂肪細胞,軟骨細胞,神経細胞、骨格筋そして心筋細胞への分化能を有し、通常の培養過程において継代を重ねても間葉系細胞としての形質を保持する.このような細胞形質の保持は、細胞自身に内在する転写因子のネットワーク、ゲノムのメチル化・クロマチン構造によると考えられる.間葉系細胞は特異的な分化誘導をかけることにより明瞭な分化形質を示すけれども、その分化形質は間葉系ならびに神経系に限られ、胚性幹細胞に比較すると多分化能は限られているのが事実である.マウスにおいては間葉系細胞を胚盤胞に注入することで多分化能が示されている一方、ヒト間葉系細胞を用いた胚性幹細胞の未分化性獲得については検討されていない.
本研究では、「間葉系細胞は、Oct-3/4の高発現により脱分化し、胎児性由来細胞の形質を獲得する.」という作業仮説の元に、POU5F1 (Oct-3/4)が転座により高発現するヒト間葉系細胞 (Nakamura, T., et al., Genes Chromosome Cancer, 印刷中)を用いて、骨髄由来ヒト間葉系細胞、臍帯血由来間葉系細胞(Mol Biol Cell, 印刷中)、ヒト胎児性癌細胞NCR-G3と比較することにより、Oct-3/4高発現による未分化性の獲得の有無を検討した.特にヒト細胞を規定する表面抗原,転写因子の同定を行い,試験管内における脱分化形質を決定した.Oct-3/4を高発現する間葉系細胞は、驚くべきことに未分化性をうかがわせる細胞形態を示す.すなわち、増殖期にもかかわらずSphere様構造をとり、細胞境界が不明瞭となった.また、表面抗原では、間葉系細胞に特徴的なCD29, CD44, CD59が陽性となるばかりでなく、ヒト胚性幹細胞、胎児性癌細胞に認められるSSEA-4が弱陽性を示した.さらに、胚性幹細胞を特徴づける遺伝子であるNanog, Fbx15, UTF1の発現をRT-PCRにより検出した.
これらの結果は、Oct-3/4を高発現するヒト間葉系細胞は、完全な脱分化転換をなすものではなく、本来の間葉系細胞の枠を越える未分化性の特性を新たに獲得したことを示唆するものである.





Sunday, June 20, 2010

Thursday, June 17, 2010

科学英語での発表・交渉におけるコツ

英語での発表でのコツ

1.低い声で話す。ゴッドファーザー パートIII でマイケルの娘が話す時に指導されてた。
肩甲骨と胸のあたりから発声する感じ。一オクターブ下げる。のどの奥から話す。アルパチーノがインタビューで話す感じを思い出す。落ち着いた感じになる。

2.大きな声で。はっきりと(口を動かす)。聞こえなくてはしょうがない。
そもそもそう言った言語なんだ。

3.目的を明確に。英語がうまくてもしょうがない。ゆっくりだろうと、文法が悪かろうと、目的がはっきりしていなければ(商談等がまとまらなければ)意味がない。

4.それなりの単語(名詞、動詞)を使う。ビジネスパーソンの英単語帳を丸暗記。

5.ウォークマンに入っているMP3 fileをいつも聞く努力をする。




Tuesday, June 15, 2010

西野光一郎氏によるインタビュー記事

西野DNAのメチル化やヒストンの修飾を含むエピジェネティクス環境は細胞の組織特異的遺伝子発現パターンを決める記憶装置として働き、各細胞の性質を決定づける基盤となると私は考えています。近年、正常なDNAメチル化パターンが乱されると正常な個体発生が出来ないこと、癌化を含む様々な疾患の原因となることなどが報告されており、医学におけるエピジェネティクス研究の重要性が高まっています。実際にアメリカなどではDNAのメチル化やヒストン修飾を標的とした抗がん剤が実用化されているそうですが、それらの現状をお聞かせ下さい。」
 
梅澤「エピジェネティクスの基礎研究の場においてDNAの脱メチル化を誘導する5-アザシチジン(5-aza-C)5-アザデオキシシチジン(5-aza-2’-deoxycytidine,5-aza-dC)やヒストン脱アセチル酵素(HDAC)の阻害剤などが使われていますが、これらの低分子化合物が抗がん剤として医療に使われ始めています。元東京都知事の青島幸男さんの死因として注目された骨髄異形成症候群(MDS)の初の治療薬として5-aza-C (VidazaTM:Pharmion)2004年にFDA(米国食品医薬品局)に承認されています。同様に5-aza-dC (Dacogen: MGI PHARMA) 2006年にFDAに承認されました。これらの薬は症状を改善し、輸血の必要性をなくし、白血病の発現を遅延させる効果があります。米国発売以来医療機関に広く受け入れられ、その作用メカニズムはDNAのメチル化を阻害することで遺伝子の配列を変化させることなく、クロマチン構造を変化させ遺伝子の発現を変化させ、腫瘍性増殖の抑制をするとされています。また、ヒストン脱アセチル酵素阻害剤(HDAC阻害剤)であるVorinostat (ZolinzaTM: Merck & Co)2006年、RomidepsinIstodax: Gloucester Pharmaceuticals社)は2009年に皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)の治療薬としてFDAに承認されています。」
 
西野「間葉系幹細胞、ヒト胚性幹細胞(ES細胞)、ヒト人工多能性幹細胞(iPS細胞)を用いて再生医療へ向けた研究をなされていますが、再生医療とエピジェネティクスの接点をどのように考えておられますか?」
 
梅澤「再生医療とエピジェネティクスの大きな接点は二点あると考えています。第一点は分化細胞の脱分化誘導剤あるいは未分化細胞の分化誘導剤としてのエピジェネティクス修飾剤の開発です。組織幹細胞の分化における制限はゲノムのメチル化にあり、その構造を意識し改変することが再生医療おける細胞転換のきっかけとなると考えています。先に述べた5-アザシチジンのような脱メチル化剤やクロマチン修飾剤などを考えています。第二点は移植のドナー細胞の規格化への応用です。具体的には細胞特異的なDNAメチル化可変領域(T-DMR,Tissue-dependent,Differentially Methylated Region)を短時間で検証する方法を開発し、それによりドナー細胞としての有効性・安全性の担保が出来ないかというアプローチです。更に、産業化している移植医療の安全性を担保するためにドナー細胞の腫瘍化可能性を、癌遺伝子p16RB等の遺伝子のエピジェネティクな変化を網羅的に解析し、形質転換可能性のCut off値を設定し、移植可能性を担保することに利用できないかと考えています。そのためには早急なエピゲノム情報の基盤整備は必要不可欠であり、エピゲノム情報基盤の構築を国際協調を持って推進しようとする国際ヒトエピゲノムコンソーシアム(InternationalHuman Epigenome Consortium, IHEC)が発足したのも世界がエピジェネティクス研究の重要性を認識してのものです。日本における再生医療へのエピジェネティクス研究の応用を考えても日本のIHECへの参加は必須のことと考えます。」
 
西野「再生医療におけるエピジェネティクス研究について薬事法上はどう定義されているのでしょうか?」
 
梅澤「薬事法上の再生医療に関する指針(ガイドライン)に、エピジェネティクスの網羅的解析が記載されています(文献1-5)。20082月及び9月にヒト由来細胞・組織加工医薬品等品質及び安全性の確保に関する指針(医薬発第1314号)が改訂され、ヒト由来細胞を「自己」由来細胞(薬食発第0208003号)と、「同種」由来細胞(薬食発第0912006号)との2つに分けて示されました。これにより、品質及び安全性の確保のための手段がより明確化され、再生医療用医薬品の研究開発に拍車がかかるものと期待されています。また、さらに体性幹細胞(自己、同種)、ES細胞、iPS細胞(自己、同種)に関して、それぞれヒト幹細胞加工医薬品等の品質及び安全性の確保に関する指針(案)が発表されました。全ての幹細胞に対する指針(案)の中で、注として「試験的検体を用いた検討に際して、特異的マーカーに加えて、網羅的解析を用いた解析が有用な場合もある。」と指摘しており、その網羅的解析のひとつにエピジェネティクス(DNAメチル化)が挙げられています。すなわち、新たな局面を迎えている再生医療・細胞治療分野において、選択すべき重要な細胞特性指標としてエピジェネティクスに注目が集まっているのです。」
 
西野「再生医療や各種疾患の診断、治療にエピジェネティクス研究が成果を上げている現状を紹介いて頂きました。国際ヒトエピゲノムコンソーシアムが発足し、エピジェネティクス研究の重要性がますます高まる今日、エピジェネティクス研究に携われることを幸運に思います。梅澤さん、ありがとう。」

参考文献
1. 早川堯夫、梅澤明弘、山中伸弥、小澤敬也、大和雅之、澤芳樹、山口照英、松山晃文、佐藤陽治、中内啓光ヒト(自己)体性幹細胞加工医薬品等の品質及び安全性の確保に関する指針案(中間報告)再生医療、9(1):116-127, 2010
 
2. 早川堯夫、梅澤明弘、山中伸弥、小澤敬也、大和雅之、澤芳樹、山口照英、松山晃文、佐藤陽治、中内啓光ヒト(同種)体性幹細胞加工医薬品等の品質及び安全性の確保に関する指針案(中間 報告) 再生医療、9(1):128-138, 2010
 
3. 早川堯夫、梅澤明弘、山中伸弥、小澤敬也、大和雅之、澤芳樹、山口照英、松山晃文、佐藤陽治、中内啓光。 ヒト(自己)iPS()細胞加工医薬品加工等の品質及び安全性の確保に関する指針案(中間報告) 再生医療、9(1):139-151,2010
 
4. 早川堯夫、梅澤明弘、山中伸弥、小澤敬也、大和雅之、澤芳樹、山口照英、松山晃文、佐藤陽治、中内啓光。 ヒト(同種)iPS(様)細胞加工医薬品加工等の品質及び安全性の確保に関する指針案(中間報告)。 再生医療、9(1):152-165, 2010.
 
5. 早川堯夫、梅澤明弘、山中伸弥、小澤敬也、大和雅之、澤芳樹、山口照英、松山晃文、佐藤陽治、中内啓光。 ヒトES細胞加工医薬品等の品質及び安全性の確保に関する指針案(中間報告) 再生医療、 9(1):166-180, 2010.
 


再生医療 ---ヒトES細胞、iPS細胞、体性幹細胞を用いた戦略---

  今年は、再生元年と言われる.臨床の現場で、さまざまな形で再生医療が始まり、その検証を受けようとしている.また、産業界にもいわゆる「勝ち組」が出現する可能性があり、活性化したように見受けられる.骨髄単核球細胞、末梢血単核球、CD34陽性細胞の虚血下肢への移植、培養細胞を用いた皮膚表皮への移植は医療において確固たる地位を獲得し、心筋組織への移植は透明性・公開性をもって始められ、マスコミに暖かく迎えられた.整形外科、歯科口腔外科、循環器内科、心臓外科、形成外科を初めてとした領域が注目をあびており、正当な手続き(due process)を踏んで進める必要がある.このような現状の中で、再生医療にゼロリスクを求めようとするから、いくつかの明らかに有効と思われる再生医療が実現できないことがある.リスクが全くない医療は存在せず、再生医療を見守る側はゼロリスクを求めない代わりに厳しい態度で臨む.繰り返して言えば、再生医療に副作用があることを否定しない態度と同時に、利益(benefit)と不利益(drawbacks)を意識し、そのバランスの上で利益が不利益を上回るかどうかを臨床の現場で個々の患者について安全性を担保した上で考慮することが、再生医療の推進することになり社会の理解を得ることにつながる.厚生労働省「ヒト幹細胞を用いる臨床研究に関する指針」の対象としている細胞は細則に記載されており、造血系細胞、神経系細胞、骨髄間質細胞、脂肪組織由来細胞、角膜細胞、皮膚細胞、毛包細胞、腸管細胞、肝細胞、骨格筋細胞、血管前駆細胞、臍帯血細胞があげられていることは興味深い.再生医療は、発生・分化の基礎研究の進歩のうえに成り立つ.基礎的研究の進展とその重要性を認識することは不可欠であり、同時に臨床応用が重要なことは議論の余地がない.再生医療は、「夢の医療」から、「書類上の医療」を経て、「現実の医療」としてスタートした。


Saturday, June 12, 2010

III. The Cure

Prologue
"It's better ask forgiveness than permission," he'd said often enough over the past four years.

Veritas 〈ラテン語〉真理
"It is my great privilege and honor to share with you today the many experiences of the past two years and the hopes for the future of what is now and should always be the greatest class in the history of the Harvard Business School," John becan.  "For those of you keeping count, that's my first attempt to pander to the crowd," he said, looking up and smiling as the audience laughed appreciatively.
     "In the one and a half hours that I have to speak with you all today---scared you, didn't I?---okay, in the next twenty minutes, I'll do my best to capture what has been for so many of us such a powerful and moving experience both in learning and living."




II. The Cure by Geeta Anand. Regan... Original of "Extraordinary Measures"

And yet in the business world---as he had learned at Harvard and preached at Novazyme---choices were always made based on incomplete information.  For all the talk of patients, management's allegiance to shareholders was paramount. 

Like most of the Genzyme staff there, he had never before met patients with Pompe.

Aileen flapped her hand at him and continued, "Get out of here, asshole."

Until a couple of years ago, he had run and lifted weights almost every day.

John called Dr Byrne, the University of Florida physician-researcher who had performed the laboratory experiment that appeared to show that Canfield's enzyme made mice stronger.

No, he wouldn't tell Hal Landy or anyone else, not until everything was settled.  There was only one person he trusted to get this done quickly: himself.

"Can I come down tomorrow?" he asked, sounding a little dazed.  "Yes, yes, I know it's a Saturday bu I'd like to come and talk face to face." 
     John arose at 3 a.m. the next day to catch the first flight from Newark to Jacksonville.  On the plane, he read the new protocol Dr. Bryrne had gotten approved by his review board and e-mailed back the night before. 

John parked in a garage and made his way across the street  and up in an elevator to a conference room where Byrne and Dr. Carolyn Spencer, also a pediatric cardiologist, awaited him.

"Guys, off the record---I think this is bullshit," John fumed.

"I know there has been a lot of discussion regarding the treatment of my children.  I'm sorry for any confusion it has caused," he wrote.  "As we all know, the most important thing is that the entire program continue to move forward.  There is a perception that my children's trial is interfering with the larger program.  I will let the doctors in Florida know we are withdrawing the request for treating my children.  We can revisit the Sibling Trial after the 1602 and 1702 studies have been submitted to the FDA," he finished.

"Daddy told her, 'Get the fuck out of here.'"

Patrick began to struggle again to grip his favorite Power Ranger figures to make them fight one another.








Friday, June 11, 2010

The Cure by Geeta Anand. Regan... Original of "Extraordinary Measures"

Listed an impressive part for me
in "The Cure".

The Bluff
"Ceravance is an improved third generation product," he continued, using the name John had coined in his office only a week earlier.  On the slide, a little R with a circle around it floated over the word Ceravance, indicating that the name was trademarked. 
     At this, van Heek, who had gotten up and was pacing at the back of the room as Canfield presented the scientific results, stopped and shook his head, half in disbelief, half in dismay.  Now John was sure the $2,500 spent on a patent attorney to apply for the trademark was well worth it.

 
The Deal
John scheduled an emergency meeting of his board for the following Monday.  Then he called the directors separately on the phone to see where each was leaning.  As he had expected, the board members' opinions varied considerably, with some wanting to consider the offer and others dismissing it outright.


If John were at Genzyme, he'd have backups: the Pharming and Duke enzymes.  Even if they were far from perfect, they had saved the lives of some patients.  If Canfield stumbled, these enzymes might be a bridge for his kids, keeping them alive until something better came along.  They could be his insurance against the failure of his own company's product. 
     With that thought, John knew where he stood
.  He put his feet up on his desk, looked at the clock, and waited for 10 P.M. to call Canfield.
     The next day, June 18, John awoke feeling clear headed.  Canfield had agreed with the decision to push the Genzyme deal, and John had slept well confident that it was the best.  now he had to focus his energy on convincing his venture inventors to go with Genzyme.  He knew that the investors at Perseus Soros and Catalyst were leaning toward the Genentech proposal, but hat Gus at HealthCare Ventures was an advocate for the Genzyme deal.


Should he call van Heek or Henri and demand that they set Landy straight?  He thought back to a class he'd taken at Harvard Business School called "Coordination, Control, and Management of Organizations."  An inexperienced executive would go running to the boss for help, he decided.  A seasoned player would lay low, gather more information, and go to the boss with a clear plan of action.  He would stick to his original plan. 
     Reluctantly, John picked up the phone and scanned down the list of emplyees he'd been told played significant roles in the company's Pompe program.


He scheduled a kickoff meeting of the Pompe leadership team for the week before Thanksgiving.  To establish its significance, he didn't hold the meeting in Genzyme's offices but reserved a conference room at the trendy and expensive University Park Hotel
on nearby Sidney Street.


We've got to do something big, real big...
     Canfield, with the largest share of the company, earned about $30 million.  The two big venture firms each exited with $28 million.  And John, who owned less than 5 percent, mainly from stock options given to management, netted $6 millions.















Wednesday, June 2, 2010

映画『小さな命が呼ぶとき』 7月24日(土)全国ロードショー

山本雄士氏のtwitterでのつぶやきをコピーペースト 公開日決定!!映画『小さな命が呼ぶとき』7月24日(土)全国ロードショー │難病の子供を持つ父親(ブレンダン・フレイザー)と、孤独な天才科学者(ハリソン・フォード)は不可能といわれた治療薬開発に挑む。心揺さぶる奇跡の実話、感動の映画化!http://papa-okusuri.jp



'Extraordinary Measures' Trailer HD


Wednesday, May 19, 2010

Extraordinary Measure 小さな命が呼ぶとき

 ポンペ病に対する治療薬をつくることに成功した、ジョン・クローリー氏の話
クローリー氏は3人の子どもがいて、そのうち2人はポンペ病に罹患している。薬はないって分かった瞬間から、どうしようって、方法を探った。自伝を読むと、薬作りに向かって一直線に行ったと言うよりも、さまざまな偶然と努力によって、薬をつくることを可能とする立場が与えられたという感じもある。クローリー氏のサクセス・ストーリーが、ハリソン・フォード主演で映画化された。邦題は
「小さな命が呼ぶとき」であり、Extraordinary Measureというタイトルである。原作は黄色いハードカバーの本で、The Cureというタイトルでジャーナリストが書いている。

 ヒトES細胞を利用した細胞医療の対象疾患にリソソーム蓄積症があると思っている。

 以下は破綻したJAL機に、支援が決まった日に搭乗したときのCAのアナウンス。JALみたいに、科学研究が破綻する可能性は低くないと思っている。日本国が貧乏になっていくときに、予算の削減ターゲットが科学研究ってことにならないことを祈るばかりだ。


CAアナウンス 日本航空 再生機構の支援を受けた日に MVI_0224.AVI


Tuesday, May 11, 2010

Osiris Therapeuticsがクローン病に対する治験再開だって


上記サイトよりコピーアンドペースト
2010-05-11 18:55:43
海外発表、Osiris社、クローン病対象「Prochymal」の臨床試験で患者登録を再開

 米Osiris Therapeutics社は、2010年5月5日、成人間葉系幹細胞製品「Prochymal」を治療抵抗性の重症クローン病患者に適用した臨床試験の中間解析で好結果が得られたことに基づき、患者登録を再開すると発表した。


Monday, May 10, 2010

無題


列挙されており、うれしかったので、貼付けます。馬鹿にはしないでください。いいじゃないですか。こんな書かれ方した本が世の中に存在するんです。私が書いている訳ではありません。


「アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない」よりコピペ

遺伝子や進化の研究は神の冒涜か?
キリスト教原理主義者を説得する遺伝子学者

2006年7月19日、ブッシュ大統領は大統領就任以来初めて拒否権を発動した。議会を通過した胚性幹細胞(ES細胞)研究の範囲拡大を認める法案を阻止したのだ。

ES細胞は人体のあらゆる器官へと無限に増殖していくので、失われた細胞を再生して補う治療に応用できる。。。。



igakunoayumi

アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない 町山 智浩・著   http://bit.ly/4UoJrcより
8:20 PM May 13th via web
Reply Retweet

igakunoayumi
そもそも近代科学は神の創造したこの世界を知り尽くしたいという信仰心から生まれた。ケプラーもニュートンもパスカルの科学者であり、神学者だった。だからコリンズ博士は変人ではなく、最も正統な科学者なのだ。
8:13 PM May 13th via web

igakunoayumi
その後、コリンズ博士はギター片手に賛美歌を歌いながらハーレーで各地を回って福音派の若者たちを科学の道に誘っている。 「進化や遺伝のシステムこそは偉大なる神の御業だ。それを研究するのは神への冒涜ではなく、神への探求なのだ。」
8:11 PM May 13th via web

igakunoayumi
末期患者たちは宗教に救いを求めていた。疑いながらもキリスト教徒たちと対話を深めていったコリンズは、カスケード国立公園にハイキングに行ったとき、美しい大自然に囲まて創造主の存在を確信した。全身を貫く感動に耐えきれずその場に跪いた。「私は神に降伏したのだ」
8:09 PM May 13th via web

igakunoayumi
コリンズはかって神よりも科学を信じる医学者だったが、27歳で医師として病院勤務していた頃、死を宣告された患者たちの心を癒せるのは科学ではないと知った。 「科学は人間が生きる意義を説明できない。」
8:04 PM May 13th via web

igakunoayumi
彼はDNAに書かれた人間の設計図であるゲノムを解読するという、まさに神の領域を侵す計画を率いながら、敬虔な福音派としての信仰告白の書『神の言葉/科学者による信仰の証』を著した。
8:03 PM May 13th via web

igakunoayumi
そんななか、「ES細胞の研究を止めてはいけない。受精卵の核を他の核に取り替えれば倫理的問題はなくなるはずだ」と、福音派を説得し続けてる科学者兼宗教家がいる。国際ヒトゲノム解読計画の代表、フランシスコ・コリンズ博士だ。
7:56 PM May 13th via web

igakunoayumi
最近の調査では、アメリカ人の45%、つまり2人に1人が進化論やビッグバンによる宇宙の期限を信じていないという結果がでた。これがかって世界をリードしていた科学の国アメリカの実態だ。
7:54 PM May 13th via web

igakunoayumi
ES細胞だけじゃない。福音派と科学の対立は近年、激しさを増す一方だ。福音派は「宇宙は神が7日で創造した」という聖書の記述を信じているので、福音派の多い州では公立学校でダーウインの進化論を考えることが法律で禁止じられている。
7:52 PM May 13th via web

igakunoayumi
ブッシュ大統領は、聖書の言葉を字義通りに信じる「福音派」に属し、彼らを支持基盤にしているので、ES細胞研究には以前から批判的ダッタ。
7:49 PM May 13th via web

igakunoayumi
しかし、ES細胞は体外受精で使われなかった受精卵を「壊す」ことで作られるので、受精卵を生命と考える人々、特にキリスト教保守派から激しく反対されていた。
7:48 PM May 13th via web

igakunoayumi
ES細胞は人体のあらゆる器官へと無限に増殖していくので、失われた細胞を再生して補う治療に応用できる。そこでパーキンソン病や脊髄損傷、白血病、糖尿病、肝臓病など、それまで不治とされてきた難病が克服できると期待されている。
7:46 PM May 13th via web

igakunoayumi
2006年7月19日、ブッシュ米大統領は大統領就任以来初めて拒否権を発動した。議会を通過した胚性幹細胞(ES細胞)研究の範囲拡大を認める法案を廃止したのだ。
7:43 PM May 13th via web

igakunoayumi
遺伝子や進化の研究は神の冒涜か? キリスト教原理主義者を説得する遺伝子学者
7:41 PM May 13th via web

igakunoayumi
アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない 町山 智浩・著   http://bit.ly/4UoJrc
7:40 PM May 13th via web


Tuesday, May 4, 2010

皮膚の細胞治療

 培養表皮、培養真皮及び複合型培養皮膚(培養皮膚)の開発が進められ、重症熱傷及び難治性皮膚潰瘍の治療に用いられている。その作製にはフィーダー細胞としてマウス由来3T3細胞や培養液にはウシ血清等、動物由来成分を使用している。

1)培養表皮
 自己表皮から採取した角化細胞をマウス由来3T3細胞をフィーダーレイヤーとして用い、培養して薄いシート状にしたものである。自己培養表皮は米国ではEpicel(GengymTissue Repair社)、欧州ではCellActive Skin(IsoTis NV社)、我が国ではジェイス(J-TEC)が製造販売承認されている。

2)培養真皮
 皮膚線維芽細胞をマトリクス上に播種し培養したもので、米国では同種培養真皮が製品化され難治性皮膚難治性潰瘍治療に用いられている(Dermagraft:Science/Smith&Nephew社)。我が国では北里大の黒柳らによりヒアルロン酸とアテロコラーゲンのスポンジ状マトリクスに自己真皮から採取した線維芽細胞を播種して培養したものが作製されている。

3)複合型培養皮膚(培養皮膚)
 培養表皮細胞と培養線維芽細胞を含むもので狭義の培養皮膚と呼ばれている。培養線維芽細胞を含んだコラーゲンゲル上に角化細胞を重層化したものである。自己培養皮膚は欧州で発売されている(Tissue Tec auto-graft system、Fidia Advanced Biopolymers社)。同種培養皮膚はApligraf(Organogenesis社)が米国で発売されている。また、コラーゲンスポンジを足場としたOrCel(Ortec International社)が臨床使用されている。

凝りすぎたイノベーションはほとんど確実に失敗するらしいので、この分野は期待できる。



Monday, May 3, 2010

研修医のための病理マニュアル (宣伝)


研修医のための病理マニュアル 診断と治療社

アマゾンのサイト  http://bit.ly/ds5u2X

編集(自分)からのコメント

 "さあ,研修医としての生活が始まります.社会人としてのスタートであり,夢に見た医師として病院での勤務です."

 2004年4月1日にスタートした臨床研修制度はプライマリケアを中心とした幅広い診療能力の習得を目的として,まず2年間の臨床研修を行うことになります.内科,外科,産婦人科など複数の科で研修するカリキュラムを組むこととされていますので,幅広い診療能力の習得が目的となっています.ポリクリですべての診療科を回るのとは違い,指導医のもと,責任ある任務に就くわけです.

 本書は,研修医が2年間という短い間に遭遇・直面するであろう診療に関連する事項で特に前期研修に役立つポケット版の病理マニュアルです.必要不可欠な情報を網羅すると同時にポケットサイズとすることを念頭に置き,各診療科における基本用語および取扱い規約をはじめとした病理のお約束をまとめました.最も重視した点は理解のしやすさと実地に即した情報を網羅することです.また,各診療科で働く研修医に向けた"これは!"というアドバイスを挿入しました.

 病理診療科から送られてくる報告書には,生検の報告書,手術材料の報告書,病理解剖報告書があり,それぞれ目的が異なります.生検は患者から組織を採取し,医師が病名を確定するためのものであります.また,手術材料の報告書は,外科系の診療科で切除された検体を観察し,病変がどの範囲に及んでいるかを見極め,診断を改めて確認するために必要になります.病理解剖の報告書では,患者がお亡くなりになったあとの解剖所見が記載されています.

 臨床研修制度ではCPC(clinicopathologic conference<臨床病理カンファレンス>)への症例呈示が必修化されており,レポート作成の際にも本書を活用することができます.病理報告書の記載を理解するために必要な組織・臓器の所見については各論で記載しました.研修医自身が病理所見をみて解析できる必要はないものの,病理医からの報告に記載されている事項を理解することができなくてはいけません.

 そもそも本書はマニュアル本ですが,研修医としての生活の合間に最初から最後まで通して読んでいただけますでしょうか.執筆者たちが絶対はずしてほしくないと思ったキーポイント,写真,図,表がちりばめられた,全ページカラー印刷の,"親心でそっと教えてくれる,研修医にとってあったかい病理の本"であることがきっとおわかりいただけることでしょう.


Saturday, May 1, 2010

倫理申請にかかる業務の代行・支援

 どのくらいの医師および科学者が、臨床研究指針という名前を知っているだろうか。または、その存在を知っているだろうか。さらに、どのくらいの医師および科学者がその指針を担当している省庁およびその担当課を知っているだろうか。臨床研究、臨床試験の一部では、薬事承認にかかわる業務を代行・支援する組織として、Contract Research Organization (http://blogs.yahoo.co.jp/akihiroumezawa/31161396.html)が存在する。医薬品が承認されるまでには数多くの段階があり膨大な時間と労力を必要とするために、開発効率を高め、より早く新しい薬を生み出すために臨床試験・ 製造販売後調査における、さまざまな業務を代行・サポートするビジネスである。現在、このContract Research Organizationは臨床試験のプロフェッショナルとして、医薬品開発に欠かせない存在として利用されている。これは、薬事承認を得るための治験にかかわるプロセスを代行・サポートするビジネスであるが、似たようなことが基礎研究、前臨床研究においても倫理問題にかかるプロセスを代行・サポートするビジネスがあってもよいのではないか。倫理問題と薬事(安全性有効性の検証)のプロセスを同一視できないことは事実であるが、前述したように倫理にかかる技術的な側面は書類上でなされ、説明文書を含めた内容が事実上被験者を守ることにつながる以上、かなり似たものであり同一といっても良い。


レクチンアレイによる占い

血液型占いがあるのだから、レクチンアレイで占いをしようと研究員達に相談した。

返事は、良かった。「そうですね。」

でも、占いは科学研究にそぐわないって内心思っているんだろうな。占いの部分をやるんじゃなくて、糖鎖(髪の毛とか、唾液とかの検体)を解析するんだけどね。糖鎖解析は自分たちがやって、占いの部分はプロに任せるんだけど。


科学研究のK 3K from 6K

テレビより

科学研究業界を6Kから3Kに。

6K:
1.きつい。
2.汚い。
3.格好悪い。
4.臭い。
5.稼げない
6.結婚できない。

3K:
1.格好良い。
2.感動がある。
3.稼げる。


Sunday, April 18, 2010

基礎研究における倫理問題---リスク・リスク問題--

 基礎研究の倫理審査において、ここ10年程度に渡り多くの時間を費やしてきた。ほどんどは倫理審査をする側ではなく、研究者として申請する側である。ゲノム指針が施行されてからすぐに申請を開始したこと、またヒト細胞を用いた研究を中心に行ってきたことより、倫理申請に精通することで、倫理申請に関して不得手な研究者に比較すると、ヒト細胞を使用した多くの研究を独占できてきたところもある。また、ヒト細胞を用いた研究に関する科学研究費を獲得することになった。倫理審査を受けるという、現代科学では必要不可欠なプロセスではあることは間違いないが、同時に優秀な科学者であるが倫理審査手続きが不得手であるが故に研究を進められていないことをしばしば見る。社会的な手続きが不得手である科学者達の能力が活かされていないのは社会にとって損失であり、医学研究である場合には患者にとって結果として不利益になるように思っている。
 
 さらに、その結果として倫理が厳しすぎるために患者に解決策がいかなくなるというリスクが増大することが考えられる。事実、倫理問題を解決できていない研究者は、ヒトを対象にする研究が遅れたり、行わないような傾向にある。誤解を恐れず言えば、一般的に倫理審査委員会にかかわる時間を取られることを嫌う科学者は研究レベルが高いように感じる。このような感じ方には、客観的な事実があるわけではないので、大きな反発を受ける可能性があるものの、倫理審査にかかる時間を軽減することで、実際の研究時間を確保できると予想する。この議論は、結構重大であると思う。倫理の問題が解決できずに進まない研究は確実にあると思っている。患者が不利益を被らないように進めてきた倫理審査自体が、科学の進歩を遅らせるというリスクを生じているという事実があるように感じている。科学の進歩なら兎も角という方がいるだろうが、同時に治療法が開発されないために、治療できる可能性があった患者が罹患している疾病により患者が不利益を被るリスクもある。二つのリスクの問題は、改めて専門家に議論を進めて貰いたいと思う。倫理にかかる議論はレベルが高く、現場の科学者が時間を割くことができないという現実もある。
 
 倫理的手続きが煩雑でない中国において、多くの白血病患者を救うことができた薬剤を開発できたのは偶然ではないと考えている。1988年それまで非常に治しづらい白血病であった急性前骨髄球性白血病(APL)が活性型ビタミンA all-trans retinoic acid (ATRA)により高率の完全寛解に到達することを世界で始めて報告された。発表があった時、世界は「嘘だろ」と思った。しかし世界各国で同じ治療をしてみると、中国の報告が正しいことを裏付ける結果となった。ATRAを内服することにより、白血病細胞を正常な細胞に分化させ治癒させることができる。 この治療を「分化誘導療法」と呼ぶ。日本においても1990年以来化学療法難反応性 APL患者にATRAを使用し、80%以上の完全寛解が得られることを確認し、分化誘導療法がガン治療の一手段となることを明らかにされた。また、中国にて、APLの治療に、毒薬であるヒ素が有効であると報告された。ヒ素化合物の一つである「三酸化ヒ素」がAPL患者の初期治療の一つに選ばれるべきである ことを示している。中国上海からは、APLに対する「第一選択薬」としてヒ素を使用すると良いという臨床データが出ている。ATRAとヒ素を併用した治療で生存率が有意に上昇した。1980年代後半から1990年代前半に中国にて著効する製剤が臨床研究により開発されたのは倫理的手続きが中国で煩雑でなかったことがその理由のひとつであると思っている。


Sunday, April 11, 2010

研究員の結婚式で紹介されたビデオぅ。

この研究者が、「骨形成因子阻害タンパク質Gremlinが心筋形成促進剤である。」ことを発表した。とても素晴らしい研究。


XX 素晴らしきアホたち.mov


Tuesday, March 30, 2010

Problem solving kids を読んで

キーワードの列挙

問題解決の手法
なぜ、xxxできないのか。

タイプに分けてみる。
できない理由を明確にする。

「なぜ」を繰り返し問いかけていく。

1.目標設定(具体的であれば具体的であるほどよい)。
2.目標と現状のギャップを明確に。
3.仮説を立てる。広く(分解の木)。しぼりこみ(。
4.仮説に沿って、情報を集める。データ分析。チェック。

分解の木。
仮説の木。
ギャップ分析。
マトリックス。
一覧表。
課題分析シート。


Sunday, March 28, 2010

がんばれ、長谷川さん

 化粧品会社が、基礎研究、基盤研究をすることはたいへんな努力が必要となると思いますが、サイエンス力を信じて、がんばってください。「サイエンス力(科学の力)」は、強力な武器です。




Wednesday, March 24, 2010

メモ

サイクロスポリンA (CSA)(山下潤先生@京大)

内皮細胞への分化誘導を抑えて、心筋分化誘導を促進するらしい。

Biochem Biophys Res Commun. 2009 Jan 30;379(1):115-20. Epub 2008 Dec 16.
Cyclosporin-A potently induces highly cardiogenic progenitors from embryonic stem cells.

Yan P, Nagasawa A, Uosaki H, Sugimoto A, Yamamizu K, Teranishi M, Matsuda H, Matsuoka S, Ikeda T, Komeda M, Sakata R, Yamashita JK.

Laboratory of Stem Cell Differentiation, Stem Cell Research Center, Institute for Frontier Medical Sciences, Kyoto University, Kyoto, Japan.

分化のプロトコールを間違いを指摘されたので、削除。ご指摘を誠にありがとうございます。



Thanks, DK. Below is the memo from your e-mail and google wave.

使用した細胞は

mES cell(EMG7) alpha-MHC promter-GFP
Mitomycin C treated OP9 (MMC-OP9) staining with PKH67


EMG7 mouse ES cells that carry mouse a- myosin heavy chain (MHC) promoter-driven EGFP gene were used for this study [8]. OP9 stroma cells were maintained as described [11].



EMG7 on MMC-OP9, or type IV collagen plate (BD) in a-MEM supplemented with 10% FCS
↓ 96 - 108 hrs (medium change/ 2 days)
↓ FACS by Flk1 (+), E-cad (-), PI (-)
Flk1 (+) cells
↓ ↓ on MMC-OP9 staining with PKH67 for 2 days
↓ Flk-2d (FCV progenitor cell) (Flk1 (+), CXCR4 (+), VE-cadherin (-))

↓ on MMC-OP9 staining with PKH67 for 6 days
Flk-6d (Cardiomyocyte)

GFP+ cells were evaluated as differentiated cardiomyocyte.





Tuesday, March 23, 2010

hAC

human Artificial Chromosome for dystrophin transfer to cells.

Developed By Prof O at Tottori Univ.


Genetic approach to autism

Talk by John B. Vincent from Univ of Toronto

Q: Chimeric genes? No.
Q: Expression of the PTCHD1 gene in cerebrum (brain). Parietal, occipital region in human. Ubiquitous expression. Which part of cerebrum is involved in autism? He does not know.
Q: How PTCHD1-disrupted mice are evaluated for autism? Communication.

PTCHD1 locus in autism and intellectual disability

Autism (ASD)
Focus on X: Males are nearly 4 times as likely to be affected by autism as females.
Skewed X-inactivation in autism

PTCHD1
Located at Xp22.11
Predicted Hedgehog receptor activiry
rf: Dhh, Shh, Ihh are hedgehog ligands that tranduces signaling to Gli transcription factor.

Intragenenic deletion

PTCHD1V195I + de novo DPYD (pyrimidine metabolism) deletion

Prevalence: 0.8 to 5.6 in 10,000
Broader spectrum includes Asperger syndrome.
3% risk to siblings
60% concordance for MZ twins; 92% MZ concordance for broader spectrum vs 10% for DZ twins.

t(7;13) translocation in the patient with autism
t(5;7)(q15;q31.32)


CNV
FoxP2 deleted

SNP microarray analysis

Postsynaptic density genes
Synaptic comlex genes: PCDH9, PTCD1

Knockout of PTCHD1 in mice




Method: Linkage analysis

Mendelian genetic trait (Simple)
Cystic fibrosis (recessive) Huntington (dominant)

Non-mendelian traits (complex)
Polygenic diseases: asthma, cancer, schizophrenia, bipolar affective disorder- many genes of smallish effect (plus environment)


遺伝子診断キットの検証

Nature, Oct. 8, 2009


Sunday, March 21, 2010

iPS by Shinya Yamanaka @ 再生医療学会(広島)

作り方
12の異なる遺伝子で作成した。山中4因子じゃなくてもできる。

遺伝子を導入する方法は、
1.Retrovirus
2.Plasmid
3.Adenovirus
4.Protein
5.mRNA

腫瘍形成能(安全性)は二通り。
1.Transgeneの活性化による癌。
2.奇形腫。

80wから100wで、Retro-4F, Plasmid-4F, Plasmid(integrated)-4F, Retro-3F, REtro(excision)-3Fの順で癌ができやすい。

Neurosphereにしても、Nanog-EGFPでところどころ光る細胞が散見される。1.ちょっとだけ、未分化な細胞が混じる(Teratoma), 2.全部 悪い。 サザンブロットで見ても、クローンは一定なので、培養中の問題(たとえ培養条件が完璧でもそうなる)。Epigenetic異常と考えられる。 ESは安全だが、iPSにはSafe iPSとunsafe iPS cloneがある。

これらは、Origin, 樹立方法によって決まる。

Episomal vector: p53 shRNA-Oct4/3 with ori-EBNA-1, c-myc-lin28, Sox2-Klf4. Episomal vector (plasmid)を使用するといくつかのクローンはクロマチンにインテグレートされていない。

Heterogeneity of iPS during cultivation is more dangerous than retroviral insertion. Transgene-freeが安全という訳でもない。数パーセントはEpigeneticがもどりきっていない。

すべての日本人をカバーするには50種のHLAタイプを持った細胞で充分。2例で、3ローカスがホモになっている細胞がある。

基金の重要性。


Friday, March 19, 2010

MSC versus Fibroblast markers by Hiroshima Univ Group

広島大学の発表

Fibroblast markers
MMP15A
MMP1

MSC markers
LIF
PRG1

測定方法。

癌化リスクマーカー
BUB1B
CDC2


Wednesday, March 17, 2010

研究室から4人の方々が巣立ちます。

ひとりは、HMG-piを発見し、発生の2細胞期に関与することを証明し、Human Molecular Geneticsに掲載されました。おめでとう。

二人目は、老化卵子からES細胞を作製し、その性質が若い卵子から作製したES細胞とは異なることを証明し、修士を取った方です。東京医科歯科大学の学科で銀メダルでした。金メダル(一番)をとれずにがっかりしてました。銀メダルはすごいです。

3人目は、iPS細胞のフィーダーレスの研究をしている方です。片道2時間以上の通勤に耐えて、iPS細胞の系を打ち立てました。おめでとう。

4人目、5人目は、台湾からの留学生です。日本語も英語も通じなかったけど、明るくて、人気者でした。若さはいいです。

6人目は、MT氏。ありがとう。そして、おめでとう。君がいなければ、僕は居ません。こんごもよろしく願い上げる次第であります。

別れは辛いっす。おーい、また一緒にやろうぜ。mailing listに乗せちゃうので、どうでもいい話を読んでくれ。

4月には、9人の新しいメンバーが参加します。研究所って、入れ替わりが多い。昔の方々に会って、昔の小さな宴会の話をするのも楽しいだろうな。


Monday, March 15, 2010

わたしのダイエット 7キログラム減

 臨床のSH氏より、「痩せたね。」の言葉に調子に乗り、体験談を書きます。

わたしが行ったのは、1.レコーディング・ダイエット、2.マイクロダイエット、3.低炭水化物ダイエットの三つです。

1のレコーディング・ダイエットで4キログラム痩せました。これは、明らかに効果があります。ただ、わたしには、面倒くさくて、やめました。というよりも続きませんでした。ダイエットがつらいというよりも、記録をとり続けるの辛かった。レコーディング・ダイエットのいいところは、記録が日記になっていて、子ども達の様子まで思い出せて、懐かしいのがとても良い。ダイエットとしては、わたしは、記録をつける苦しみがある。逆に、記録をつけるのが苦にならない方はいいかも(本では逆の記載有り)。

2.マイクロダイエット。妻が購入してきたスープを飲むという、商業ベースのダイエット。スープはおいしいが、カロリーは高い。簡単に言うと、わたしの意志レベルでは、効果なし。繰り返すが、スープはおいしい。

3.低炭水化物ダイエットで3キログラム痩せて、今後も続けられそう。ご飯が大好きなので、無理ではと最初に思ったが、蛋白質なら何を食べてもいいという、ルールにしたので、辛くなく痩せてきた。副産物として、納豆が好きになった。ウィスキー、ブランデーもおいしく飲むようになった。チーズも好きになった。一番、最初に思ったのは、低炭水化物ダイエットって、身体に悪そう、とかお金がかかりそうと思ったけど、納豆とか豆腐とか、野菜とかって結構、安い。

結局、ダイエットって、する必要があるのかどうかは不明だけど、痩せると「痩せたね。」と、(おじさんから)声をかけられる。何のためにやっているのかは不明。太った方が平均寿命は長いって言うしね。



新幹線から撮影した富士山。その日は、山頂のみが見えていた。


やせましたね。 アトキンズダイエットをWikipediaからコピペ

SH先生から、痩せましたね。と言われた。ふたつの方法です。とお答えしたら、ひとつはAtkins Dietですね。と言われた。こそで忘れないうちに、Wikipediaからコピペ。

Atkins diet
From Wikipedia, the free encyclopedia
The Atkins diet, officially called the Atkins Nutritional Approach, is a low-carbohydrate diet created by Dr Robert Atkins from a diet he read in the Journal of the American Medical Association and used to resolve his own overweight condition. He later popularized the Atkins diet in a series of books, starting with Dr. Atkins' Diet Revolution in 1972. In his revised book, Dr. Atkins' New Diet Revolution, he modified or changed parts of the diet but remained faithful to the original concepts.
Atkins franchise, a business formed to provide products to those individuals on the diet, was highly successful because of the popularity of the diet, and is considered the driving entity of the larger "low-carb craze"[1] during the early millennium. However its success dwindled and Atkins Nutritionals of Ronkonkoma, New York, the company founded by Dr. Atkins in 1989, filed for Chapter 11 bankruptcy in January 2005, two years after his death. The company re-emerged in January 2006, and the Atkins logo is still highly visible through licensed-proprietary branding for food products and related merchandise.


Sunday, March 14, 2010

Sall4

SALL4(OS;Okihiro症候群、染色体 20q13.13-q13.2)

SALL1(TBS:Townes-Brocks症候群、染色体16q12.1)


Saturday, March 13, 2010

Candidate Markers of iPS cells

4C4 (keratan sulfate) and 6E2 (SSEA-4: sialic acid) generated by Prof JH.


Lung ca.

k-ras mutation 35%
EGFR mutation 50%
EML4-ALK 5&
Unknown 35%

Non-small carcinoma with EGFR mutation
EGFR inhibitor (Iressa, Erlitinib)
Avastin (VEGF antibody)


Neuroendocrine carcinoma regardless of small and large cell ca.
CD56 (N-CAM)
Chromogranin A
Synaptophysin


matrixの説明 ウェブよりコピペ

To summarise:
Glucose + amine => glucosamine + glactosamine => disaccharide + disaccharides => glycosaminoglycan + glycosaminoglycans + core protein => proteoglycan monomer + proteoglycan monomers + hyaluronic acid => proteoglycan aggregates + collagen => matrix + chondrocytes => cartilage


糖転移酵素の発現

糖転移酵素

シアル酸転移酵素

硫酸基転移酵素

MT氏に質問しよう。


細胞医療を実現する仕組み 高度医療評価制度

高度医療評価制度



キーワード
希少疾患 Orphan drug

自費診療

高度医療

先進医療

治験

高額療養費の自己負担限度額


Thursday, March 11, 2010

Identification of very stable enzymes

Heat-stable enzymes other than DNA polymerases can be identified in bacteria in hot springs of the sightseeing Grandchanpion.


Wednesday, March 10, 2010

Y氏のご講演

本日の講演は、すごかった。再生医療をおそらく最も行っている方だと思う。5つの細胞で再生医療を行っているらしい。表皮細胞、軟骨細胞、脂肪細胞、線維芽細胞(?)あとひとつは思い出せない。

おいおい思い出しながら、ブログに記載していこう。Howard Green教授のお弟子たちもすごい。


중간엽 줄기세포의 마커

쿠로날 증식을 나타내는 중간엽 줄기세포의 마커로서, STR0-1, MCAM (MUC18/CD146), CD105가 알려져 있다. 조혈 세포와 달리, 이런 마커로 분류되지 않는 이유가 있다. 그것은, 조혈 세포와 같이 각 세포가 뿔뿔이 흩어져지지 않고 있는 것뿐만 아니라, 중간엽 줄기세포는 플라스틱 접시의 표면에서 증식할 경우에는 분류한 것과 전혀 같은 마커를 나타내기 때문이다. 접착하는 단계에서는 잡다한 세포집단일 뿐이지만, 증식후는 실제 로 STRO-18), MCAM9), CD105로 분류한 것과 같이 균일한 세포집단이 되고, flow cytometry에서 하나의 피크가 된다. 또, 마커에 관한 의문에 ①이러한 마커를 가진 세포는 생체내에서 어느 부분에 존재하고 있는 지 해결되지 않고 있다 ②중간엽 줄기세포는 이식한 후에 어떻게 되는것일가, 자기복제라는 관점에서도 추적실험이 진행 된적이 없다. 골수에 있어서는, MCAM은 골수간질(adventitial reticular cells)을 마크한다9). 다른 조직에 있어서, MCAM은 pericytes (주피세포
을 인식한다. 많은 조직에 존재하는 pericytes는 골수에 있어서의 중간엽 줄기세포에 상당할 것이지만, 비골수조직에 있어서의 CFU-F가 실제로 pericytes에 상당할 것인가 아닌가는 증명 할 필요가 있다. pericytes생물학이 비조혈조직에 있어서의 줄기세포인 것인가 아닌가가 흥미 깊다.

다양한 사실로 알수 있는 통일 모델 골수조직의 중간엽 줄기세포의 역할은 두가지 있다. 하나는 조혈 세포에의 지지이며, 또 하나는 골수내의 형태학적인 reticuloendothelium네트워크를 포함한 발생, 유지다. 그 주요한 역할을 짊어지고 있는 pericytes이고, pericytes로부터 여러가지 세포가 공급된다라고 하는 사고방식이다10, 11). 골수이외가 다른 조직에 있어서도 pericytes가 같은 기능, 즉 복합분화 능력과 자기복제 능력을 소유하고 있다라고 하는 가설이 있다. 또, 각 조직에 있어서는 그러한 줄기세포성 활성을 소유하고 있지만 원래의 조직의 특징을 보유하고 있기 때문에, 골격근유래에서는 골격근에의 분화 경향이 보여지고, 지방유래에서는 지방세포에의 분화 경향이 보여진다고 한 조직 특성의 설명이 되여 있다. 생체내에 있어서 복합분화 능력을 나타내지 않는 것은 그 분화 형질의 조직 특이성에 의한 것으로, 생체외에 있어서는 조직 특이성이 상실되는 것에 의해 줄기세포성이 강조된 것으로 된다.

골수내에 있어서의 생리적인 역할과는 달리, 생체외에서 증식시킨 골수유래간엽줄기세포는, 상해를 받은 골수이외의 조직을 수복하는데도 도움이 되고 있다라고 하는 보고가 있다12). 생체내에 있어서 중간엽 줄기세포가 이식된 조직의 분화 형질을 나타내지 않고 있는 것으로부터, 그 기능은 paracrine효과에 의한 것이라고 추측되고 있다. 그것은 골수에 있어서 조혈 세포에 대하여 지지 능력이 있는 것과 같이, 이식된 조직에 대하여 paracrine효과가 있다고 하는 생각이다.

또, 중간엽 줄기세포·골수간질세포에는 면역을 수식하는 작용이 있다고 하는 논문이 많이 출판되고 있고13-15), 중증급성이식편대숙주병(GvHD)의 치료에 대해서 구미에서 임상연구·치료가 시작되고 있다. 면역억제의 메커니즘에 대해서는 아직 명확치 않은 점이 많지만, 중간엽 줄기세포로부터 산생되는 NO와 액성인자에 의해 T세포가 억제되는 메커니즘이 하나의 가능성으로서 나타났다. GvHD에 있어서 활성화된 T세포가 IFNγ, TNFα, IL-1α, IL-1β을 산생하고, 중간엽 줄기세포에 작용한다. 중간엽 줄기세포로부터 여러가지 액성 인자가 산생되고, T세포를 중간엽 줄기세포의 근방에 유주 시킨다. 중간엽 줄기세포에 접근한 T세포는, NO에 의해 Stat5의 인산화 억제를 통해서 증식이 억제된다. 결과로서, 2004년의 <Lancet>에 게재된 보고에16) 관한 메커니즘이 조금씩 밝혀지고 있고, 유럽 혈액·골수이식 그룹(EBMT)의 제Ⅱ상임상시험의 결과가 2008년에 보고됬다17). 성공율은 70%로 높고, 스테로이드 저항성의 GvHD에 대한 치료 선택사항의 하나가 될 수 있다고 생각되며, 중간엽 줄기세포를 약제의 대신 으로 사용하고 있는 점에서 새로운 치료법이다.


Reference
8. Simmons, P.J., Torok-Storb, B.: Identification of stromal cell precursors in human bone marrow by a novel monoclonal antibody, STRO-1. Blood, 78: 55-62, 1991.



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