Thursday, February 14, 2008

iPSと月経血由来細胞


danceunthedark様

コメントを誠にありがとうございます.

iPS細胞は、不死であることが便利です。株化されていますので、誰でもが正常核型のES細胞様細胞を利用できること、またiPS細胞から間葉系幹細胞株を作り出すと不死化細胞株ができるということになります。iPS細胞作成に、マウスiPS細胞でもヒトiPS細胞においても、高橋秀和氏が作成したMF start培地(Toyobo)を使用しているとCell誌とNature誌に記載されていることは嬉しいことです。

私どもが作成した臍帯血由来細胞株(TERT遺伝子のみの導入細胞、Mol Biol Cell, 2006)もちなみに核型は正常です。医薬基盤研や理研から入手可能です。

一方、月経血由来細胞は不死化していない(遺伝子導入のない)普通の細胞であること、また倫理委員会で細胞バンクへの寄託を申請していないことより、寄託をする予定はありません。直接のやりとり(研究者間のやりとり)となると思います。また、その時も新たな倫理委員会への確認が必要となります。

ヒトiPS細胞が容易に作成できるのであれば、有益な細胞であるという認識は変わりません。しかし、骨髄間質細胞をずっとやってきたので、間葉系幹細胞への固執はございます。

ありがとうございます。

ちなみに写真は、ES細胞と同じ遺伝子発現パターンを示すヒトEC細胞です。iPS細胞も同じ発現パターンなのでしょうね。ちなみに、このEC細胞のオーナーがきれいな梅の花の写真をアップしていますので、サイトを紹介します。

http://blogs.yahoo.co.jp/jhata99/2394894.html



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