コメントしていただいたNatureの記事を読みました。
2点あります。幹細胞研究で再現できていない論文が多いことにより、この分野が信じられていないこと。Verfaillie博士のMAPCについて、生体に移植したときの多分化能と試験管内での増殖能が再現できないこと。
MAPCに関してです。多分化能は実際に実験が行えないので(MAPCと思われる細胞は増えないので)、分かりません。その一方、試験管内の増殖能に関する他の研究者のコメントは、同感です。全ての条件を論文にあるとおりにしても増えません。学会での発表やその場でうかがったとおりの方法でも増えません。ふたつの論文で図が重なっていたのは、ミスだということらしいが、もうMAPCに関する議論は、重要な点は再現しないで考えるのが実際的である。議論しても仕方がない。どうしてもMAPCにかかわりたければ、実験を開始したり、続ければよい。そうでなければ、関わらないのが得策である。いくつかの研究室から再現できたという論文が出ているが、他に読む論文があるでしょう。調査委員会の正式な発表やこのような調査記事を読めばそれで足りる。一言では、「信じられないけど、非難できるほどのデータも持っていないので、ほっちっち。」 研究費も時間も研究者も、大切で、MAPCにはたずさわる勇気はない。
記事にかかれているが、MAPCが公開されて誰でも使用可能になったならば、私も始めることにしたい。
骨髄間質や間葉系幹細胞の研究をやっている方は、必読の記事です。そういう私もコメントで初めて知ったのですけど。ありがとうございます。
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