Monday, November 24, 2008
Brown fatとWhite fat---これは面白い
Tuesday, November 18, 2008
臨床研究に対する薬事規制
Friday, November 14, 2008
iPS細胞を利用した医療の良いところ
iPS細胞は、ES細胞と同様の分化能を有していると考えられることより、その分化能は多岐に渡る。ヒトES細胞にて確認された分化形質は、神経、心筋、血液細胞、軟骨、骨、平滑筋、上皮があげられる。ヒトES細胞は、欧米、アジア、豪州にて樹立されているが、iPS細胞は日米にて樹立が確認されている。iPS細胞が医療において治療薬として期待されているのは、その多分化能のみならず、自分自身のES細胞を極めて低侵襲に作成することができるためである。例をあげれば、自らの口腔粘膜を生検し、試験管内で増殖させ、万能化させる(4因子を加える)ことにより、自分自身のES細胞(万能細胞、iPS細胞)を得ることができる。自分自身のiPS細胞を得ることのメリットは、自分自身の細胞であることより、HLAが一致しており、免疫拒絶のない細胞移植が可能となることである。
iPS細胞が樹立できることが発見される前は、自分自身の体細胞の核を取り出し、卵子に入れることでES細胞を作るクローン技術法または核移植法が自分自身のES細胞を作り出す唯一の手段であった。このクローン技術法は、残念ながら卵子の入手が困難であること、クローン人間を作出する方法と一部同じであること、ES細胞同様にヒト生命の萌芽を滅失することから、倫理的な面からもむずかしい。また、技術的にもヒトでは、マウスや牛とは異なり、クローン技術法を用いてES細胞の作成に成功したという報告はない。クローン技術法に変わる方法として、自分自身のES細胞を得るためにiPS細胞の発見は大きい意義がある。
iPS細胞を得るためには体細胞を培養し、因子を導入し、コロニーを単離する作業が必要となり、どんなに少なく見積もっても2ヶ月は最低時間が必要となる。この2ヶ月という期間は、疾病にかかった患者がiPS細胞を用いて再生医療を受けたいと思ったとしても自分自身のiPS細胞を得るためには2ヶ月以上待たなくてはいけないことを意味している。これは急性、亜急性の疾病では意味をなさないので、前もって様々なHLAの型を有したiPS細胞を作成しておき、バンク化しておくことが考えられる。細胞をバンク化して共通の供給源とするという発想は、臍帯血バンクでの成功例があり、将来の興味深い課題として残されている。また、iPS細胞を用いた再生医療が普遍的な一般の医療になるためには、医療界が産業界と協調することが必要不可欠である。
Thursday, November 13, 2008
平成19年度特許出願技術動向調査報告書
基盤要素技術から出口を探る---出口が最初にありきじゃない---
幹細胞に関する基盤技術を組み合わせることにより、再生医療がシステム化されることは間違いない。その一方、すばらしいレベルの高い基盤技術が実際の再生医療と中にうまくフィットしない場合がある。特定の疾患に対して有効な基盤技術を開発しようとするのは困難が伴うことが多いと個人的に感じている。一方、幹細胞基盤技術から出発すれば、そのレベルが高い場合、その有用性がどの疾患に対する再生医療に最も有効かという出口を見つけることは成功の確率を上げる。それには、医師の知識、経験がある人に真剣にコミットして貰うことが好ましいと思っている。これは経験に基づいた「土地勘」の有無と考えていただきたい。また、対極の話になってしまうが幹細胞基盤技術の物理的メカニズム、化学反応、薬理作用を理解できるかどうかは、医薬品・医療機器として承認・上市する際に大切になってくると思っている。レベルの高い基盤技術が、応用産業に進まずに宙に浮いた状態にあるのは残念だ。要素技術と応用産業を俯瞰できる目利きを利用するべきである。さらに、要素技術をシークエンチャルに並べて、応用産業化できる能力が、幹細胞技術を医療の最前線の現場に持ってくる際に必要となる。
Sunday, November 9, 2008
Wikipedia 骨髄
Wikipediaの骨髄に関する項目から以下の内容が削除されていた。面白い記述なのに。骨髄の脂肪分は美味しいよね。骨髄間質細胞の脂肪である。
== 食品としての骨髄 ==
ラーメン等では「ガラ」として良く煮込みスープのベースとする。moelleとして[[フランス料理]]ではスープや[[ソース (調味料)|ソース]]に用いる他、[[大腿骨]]などを切りオーブンで焼いてプディングの様にすくって食べる。直接骨髄をすすって食べていたと思われ、そのためには長管骨の硬組織を破壊する必要があった。これが人間の進化と関係があったとする説がある。鶏ガラスープなどは 何時間も煮込むとだしが出て非常に美味しいものである。 骨髄の味でもあるのだ。
再生医療に関する治験
再生医療に関して、治験が行われたことは少ない。治験承認が得られたとしても、薬事承認までいく必要がある。また、薬事承認がとれたら、その後は保険収載ができるように申請し、承認しなければならない。このプロセスは金科玉条のように思われているが、このプロセスを全部経なくても再生医療はできると思っている。どこかまで行ったならば、そこで堂々と細胞移植を行えばよい。透明性、公開性をもってして、社会に暖かく迎えられる必要がある。
ただ、このプロセスはIPOを行う会社にとって、必要不可欠なところであろう。皮肉ではないが、投資家に対するデモンストレーションとして必要なプロセスとも言える。