「Kaguya誕生の秘話」の説明を研究室の若い科学者に時間をかけて説明してもらった。
Protocol for the production of viable bimaternal mouse embryos. Kawahara M, Obata Y, Sotomaru Y, Shimozawa N, Bao S, Tsukadaira T, Fukuda A, Kono T. Nat Protoc. 3:197, 2008.
上のふたつの論文の話。とてもむずかしかったけど、最後は理解したつもりになった。Kaguyaっていうのは、お母さんの核2つで発生して産まれてきたマウスのことを言う。ParthenogenesisやGynogenetic embryoでは胎仔は産まれてこない。そこで工夫をした。GVのnon-growing oocytesを採ってきて、脱核したGV oocyteにいれ、MII (metaphase arrested) oocyteまで発生させる。その核 (ng spindle transfer) を別のMII oocyteに入れて、2n・2cとする。それを発生させると見事胎仔が産まれる。一つ目の論文ではマウスは H19△13 KOを使用し産まれてくる率は0.05%。2つ目の論文ではH19△13(H19-DMR KO)とIG-DMR KOのダブルKOマウスを用いるとなんと30%の胎仔が産まれてくる。結論は、H19とIGのDMRだけで配偶子形成過程の中で単為発生を防ぐことができるっていう話。私は感動しました。
ポイントは、単為発生とGynogenetic embryoは産まれてこないということを知っていること。
Kaguyaはかぐや姫から来たんだそうな。竹から産まれたわけではないけど、工夫して産まれたかぐや姫。
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