Friday, January 11, 2013

Britten-Davidsonの仮説

R. J. Britten and E. H. Davidson: Science, 165:349, 1969
E. H. Davidson and R. J. Britten: J. Theor. Biol., 32:123, 1971

Master gene (Integrator gene)に関する論文である。実際の分化にかかる遺伝子は、ひとつでなく、いくつものIntegrator geneが正のフィードバックをかけて、分化が進むというのが正解だった(のだろう)。ひとつの遺伝子でも、いくつかの転写因子(これもIntegrator gene)が転写され、分化がカスケードのように進むのであるが、最初のMaster integrator遺伝子はひとつではなく、どれでも良い。Master integrator遺伝子はセットになっていて、その中のどれでもきっかけ(確率的かもしれないけど)で活性化された場合は、そのセットが活性化されて、分化が進む。特異遺伝子があるわけではなく、特異遺伝子群があり、それはその群の中のひとつでも十分であるが決められているわけではない。正のフィードバック機構により、分化がインフレーションしていくといった感じか。


No comments:

Post a Comment