Monday, July 2, 2007

絨毛板由来細胞の心筋分化


写真は、Okamoto Kazuma氏の論文で、胎盤由来細胞がみごとに横紋構造を有する心筋になったところを示した免疫細胞化学の結果である。現在、印刷中でウェブ上で読むことが可能である。

胎盤由来細胞の分類学に凝っている。胎盤由来細胞の分類というと誤解を生じるが、ただ単に胎盤に由来する細胞の種類を分類することに凝っている。胎盤は、構造が結構複雑で、羊膜から、絨毛板、繁茂絨毛、脱落膜、子宮筋という順になっている。また、胎児の背中側では、滑膜絨毛(Smooth chorion)がある。この滑膜絨毛は、繁茂絨毛が変性したもので、同一である。これらの細胞の分類を行っている。分化の点では、絨毛板由来細胞が最も心筋分化を示す。理由はいつものように不明である。

心筋分化実験では、マウス骨髄由来細胞や胎児性癌細胞や、ヒト胚性幹細胞では、フィーダー細胞がない状態で心筋分化能を示す。一方、ヒト骨髄間質細胞、胎盤由来細胞では、マウス心筋胎仔細胞が必要となってくる。なんとか、フィーダー細胞なしで、chemically defined mediaで心筋分化誘導を行いたい。


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