Wednesday, June 3, 2009

SDF-1とCXCR4

骨髄間質細胞から、SDF-1が産生される。その受容体はCXCR4であり造血幹細胞に発現する。間質と造血幹細胞の関連が明確になっている分子機構のひとつである。ヒト遺伝学研究が分子の機能解明に役立っているひとつの良い例である。

 SDF-1(CXCL12/PBSF)は、造血、器官形成などの発生現象への寄与が明らかとなったサイトカイン(ケモカイン)であり、その受容体であるCXCR4は HIV-1の宿主細胞における受容体としても働き、エイズ発症に必須の分子として知られている.CXCL12は骨髄由来の間葉系細胞から産生されており、造血系・免疫系・血管系の発生・再生に重要な役割を果たす.

CXCR4の変異はWHIM症候群にて認められる。SDF-1/CXCR4システムは、造血幹細胞が骨髄間質に接着し、造血細胞が末梢血に出るところで関わっている。WHIM症候群では骨髄は過形成になっているにもかかわらず、末梢では白血球減少に陥っている。CXCR4のC末端が短くなっていることにより、シグナルが常時伝達されることになる。Dominant active変異である。この変異体は、造血幹細胞が骨髄にホーミングすることを促進し、骨髄移植・臍帯血幹細胞移植における生着を促進する。その変異体の機能を利用して、一過性に発現できる系を確立して、造血幹細胞移植の骨髄生着率を上げることが可能である。一過性の発現とは、遺伝子が染色体に組み込まれない方法で行うことを意味している。

SDF-1は多くの間充織細胞に発現しているにもかかわらず、骨髄のみにて造血細胞が増殖する。これは、おそらく骨髄間質にはSDF-1/CXCR4システム以外の系が働いている可能性と、骨髄には造血できる空間的スペースがあるからであるという可能性があげられる。また、骨髄間質自体にCXCR4が発現しているのでSDF-1がオウトクラインに働いて作用している可能性とそのことがWHIM症候群に関与している可能性は不明とのことである。

KI氏の教え

血管性ニッチ
CAR cell: CXCL12 abundant reticular cell
CXCL12 (SDF-1: Stromal cell-derived factor-1)
CXCL12 and its receptor CXCR4

骨芽細胞性ニッチ
SNO cell: spindle-shaped N-cadherin-positive osteoblastic cell
TPO and its receptor c-mpl
Neurtralizing Ab to mpl1 inhibits TPO/Mpl signaling.


Ang-1 and its receptor Tie2

CD150
CD150+ CD244- CD48-

CD69
別名
Very early activation antigen (VEA)
Activation Inducer Molecule (AIM)
C-type lectin domain family 2C (CLEC2C)
EA1
MLR3
gp34/28


The identification of mutations in CXCR4 in individuals with WHIM syndrome represents the first example of aberrant chemokine receptor function causing human disease and suggests that the receptor may be important in cell-mediated ...





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