上皮細胞と間葉系細胞との間に転換が生理的病的に生じやすいと思われる臓器を考えると子宮内膜と腎臓が思いつく.腎組織は中胚葉から生じる上皮細胞ということであるけれども、子宮内膜腺も同様ではないか.子宮内膜は、内膜腺上皮とその間葉系細胞からなり、上皮と間葉に共通する幹細胞が存在する可能性があげられている.腎臓の間質細胞と知られてる細胞は、脂質の小滴に富む星形の細胞がみられる.こららの細胞から、降圧作用を有するプロスタグランディンE2およびリン脂質である血小板活性因子が産生されると考えられている.この間葉系細胞も腎尿細管上皮から生じる可能性がある.このような発生学・再生医学・病理学に関与する現象から間葉系の性状と機能に関わる分子基盤を明確にし、間葉系細胞の維持に関わる遺伝子ネットワークを知りたい.
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