Saturday, January 30, 2010

K所長からの質問と私の答え  at NCCVD

(質問)心筋への間葉系幹細胞移植では、液性因子が産生されて作用するっていうけど、血管内皮の移植とどっちがいいの? (私)ホストの毛細血管が増生するのも、ドナー細胞により血管が形成されるのもどちらも戦略としてはありえると考える。ただし、成人から多くの動脈内皮を単離するのはむずかしい。また、別の方から動脈内皮を利用する際には、免疫抑制剤の使用が必要となる(免疫寛容が完全でないかもしれない)。

(質問)K教授も言っているじゃない。さまざまな細胞を移植することによる反応性の血管増生だって。そういった血管増生と、分化しきった内皮細胞の移植はどちらがいいの? (私)EPCにしてもMSCにしても、血管内皮にはなると言われている。しかし、移植した組織での血管増生の割合は、だんぜん血管内皮を移植したときの方がいい。なんといっても、動脈内皮を移植するんだから、移植先では海綿状血管腫をうかがわせるような像を認める。それに二週間で、ホストの血液が、ドナー細胞によって形成された血管内を流れる。

(質問)毛細血管はできるんだろうけど、小動脈や中動脈はできないでしょ?モヤモヤした像が血管造影でできるだけでしょ。 (私)小動脈や中動脈はできない。しかし、毛細血管はできるんだから、虚血下肢には効くはずだ。

(質問)血管内皮は、虚血に弱いでしょ? 一方、MSCは虚血に強いでしょ。どう考える。実際に、血管内皮が利用できるのはいいけど、それが効いたという証明は? (私)(ミニ)ブタの虚血性心疾患モデルで検証する。胎盤からスタートする。

班会議、たくさんの質問ありがとうございます。また、それぞれの発表面白かったな。でも、疲れた。

晩ご飯は、東海道新幹線で、マクドナルドのジューシー赤とうがらしチキンハンバーガーとポテトとサントリーフーズの伊右衛門。おいしい。


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