Thursday, December 24, 2009

胎盤に由来する細胞で筋ジストロフィーの治療を行う。

YK氏の論文が受理された。内容は、胎盤を羊膜上皮、羊膜間葉、絨毛板、繁茂絨毛、脱落膜に分けて、その骨格筋分化能を見た。また、滑膜絨毛についても検討した。その結果、羊膜間葉(羊膜中胚葉)が最も骨格筋への分化能を示した。筋ディストロフィーモデルの動物に移植したところ、ヒトディストロフィンをマウス筋束に発現した。

もともと胎盤は500グラムと大きい臓器である。羊膜間葉から、10^6くらいの細胞が採取できる。そして、培養することで20くらいまで分裂できるから、10^11まで増やすことが可能である。これは重さで言うと100グラムぐらいである。相当数の細胞が採取できることを意味しており、大量の筋肉に対して細胞移植しなくてはいけない筋ディストロフィーでは、胎盤の羊膜中胚葉細胞は重要な供給源である。


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